北朝鮮・金与正氏暴走は、いわば後継者の“襲名披露”

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月22日放送)に地政学・戦略学者の奥山真司が出演。韓国批判のビラ撒きに対し、北朝鮮が韓国の中断要請に応えないと発表したニュースについて解説した。

北朝鮮、金与正氏=2019(平成31)年3月2日、ベトナム・ハノイ(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

北朝鮮、韓国批判のビラを撒く準備完了

北朝鮮は韓国への非難ビラを散布する計画を、韓国政府が南北間の合意違反だとして中止を求めたことに関し、「合意はいまや紙くずになった」と主張。変更する意思はまったくないと散布決行の立場を明らかにした。

飯田)6月16日に開城の南北共同連絡事務所を爆破して、その映像を公開しました。このところ緊張を高めていますが、どうご覧になりますか?

奥山)金与正さんの外交デビューというか、彼女を後継者として外に出すための布石なのではないでしょうか。緊張を高めることによって、ああいう国にありがちな、「よろしく頼む」と大騒ぎをさせることで、彼女の舞台をつくっているのだと思います。

飯田)襲名披露みたいな。

奥山)そうです。仁義なき戦いのような世界になるのですが。

飯田)「わしの後継者はこいつじゃからな、よろしゅう頼むぜ」と。

16日午後に完全破壊された北南共同連絡事務所=2020年6月16日 写真提供:時事通信

後継者として外に知らしめるための布石

奥山)「彼女はこれだけ力を持っているのだ」と。「暴れてこい」というところも言われているのかも知れません。ネットを見ると日本にもファンがいらっしゃって、「与正たん」と呼んで注目しているようです。基本的には、彼女に後継者をやらせるための布石を打っていると見ています。

飯田)この時期に暴れても、振り向いて欲しいアメリカは、いまコロナで大変ですよね。

奥山)基本的には、コロナという大きな枠組のなかで、北朝鮮の存在を見せるために騒ぎを起こしている。ただ本音としては、北朝鮮もここでアメリカから攻め込まれるようなことはしたくないというところでしょう。

25日、平壌で旧正月の記念公演を鑑賞する金正恩朝鮮労働党委員長ら。最前列右から2人目が叔母の金慶喜氏(朝鮮中央通信=共同)=2020年1月25日 写真提供:共同通信社

韓国への限界点を探っている北朝鮮~そのあとは平常運転に

飯田)韓国をやたらと批判しているではないですか。「仲よくしようよ」と言っている人を足蹴にするような側面がありますね。

奥山)北朝鮮は探っているのだと思います。どこに限界点があるのかを探るために、爆破を見せたのだと思います。北朝鮮はよく爆破しますよね。「これを越えたらまずいのかな」と探りを入れているのです。本気で戦争をしたいと思っているわけではないでしょう。

飯田)そうすると、「ここまでは大丈夫」と、次は別のことをやって来る可能性があるということですか?

奥山)そこから先に別のことをやると困ることになるので、北朝鮮側もこれで収めて、その後いきなり平常運転という形になるのかなと思います。

飯田)この後、核やミサイルに手を付けて来るということはないですか?

奥山)そこまでは行かないと思います。韓国側に見せるために、実験的に小さいものを撃つとは思いますが、ICBMのような、アメリカが本気で振り向くようなことはやらないと見ています。

飯田)そうやって存在感を見せつつ、何らかの譲歩を迫るような。国内はやはり厳しめなのでしょうか?

奥山)内政と外政はつながっているので、なかの不安な部分から目を逸らすためにやっているところもあるのだと思います。

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飯田浩司のOK! Cozy up!

FM93/AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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