「5G」開発にNTT・NEC国産連合~遅れは取り戻せるのか
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月26日放送)に慶應義塾大学教授・創発プラットフォーム理事の松井孝治が出演。NTTがNECに出資し、「5G」技術の共同開発を中心に資本・業務提携するというニュースについて解説した。
NTTがNECに600億円の出資で「5G」国産連合
NTTとNECが資本・業務提携をし、次世代通信規格「5G」などの先端通信網を共同開発することがわかった。NTTがNECに約600億円の出資をするということである。
飯田)ファーウェイなどを睨みながらということですが、遅い。
松井)遅いでしょう。日本政府の関係者も、情報通信関係の産業界の方も、明らかに遅れたと本音では思っているでしょう。NECでは石黒さんという方が副社長でいらっしゃいますが、この人はずっと情報通信設備をやって来た方だから、手を打って行かなければいけないと思って必死になってやっているし、日本政府も遅ればせながら注力して行くということなので、悪い流れではないと思います。しかし、専門家のなかでもこの金額は、政府の対応も含めて1桁、2桁違うのではないかと言う人もいますし、もう6Gに向けて一周先で戦うことを考えた方がいいという専門家もいます。
飯田)そういうことも考えると、いまの民主主義の仕組みというものが、意思決定が遅れる原因ではないかと。コロナのときも言われましたけれども、価値観の揺らぎというのも出て来ます。気持ちとしては民主主義を守って行かなければいけないと思いますが、技術の流れには抗えないと思うところもあります。どうご覧になりますか?
松井)技術はどんどん進歩しているし、僕も昔、通産省という役所にいたのでわかりますが、日本は霞ヶ関にしても、昔で言うと通産省があって、郵政省があって、各省がバラバラにいろいろなことを考えています。中国は官民一体で、戦略的に司令塔機能の下で進めている。そこを日本ももう少し、戦略的にやって行く必要があるのだと思います。
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