朝鮮戦争開戦70年~今後東アジアのなかでどう日本を守るか

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月26日放送)に慶應義塾大学教授・創発プラットフォーム理事の松井孝治が出演。朝鮮戦争開戦から70年を迎え、朝鮮半島の現状と今後の日本の安全保障について解説した。

朝鮮戦争の記念式典=2020年6月25日 写真提供:時事通信

朝鮮戦争開戦70年を迎え、ソウル近郊で記念式典が開催

東西冷戦下の1950年、北朝鮮が韓国に侵攻して始まった朝鮮戦争は25日、開戦70年を迎えた。韓国ソウル近郊では開戦70年の記念式典が開かれ、文在寅大統領は北朝鮮に向けて「統一を論じるより、まず、仲のよい隣人となることを願う」と、改めて対話と協力を呼びかけた。

飯田)朝鮮戦争は未だに停戦中です。文在寅さんは「対話と協力」ということを手段ではなく、目的のようにしています。一方で北朝鮮は、このところエスカレートしていますね。

松井)そうですね。文在寅さんはどうなのでしょう。対話でうまく行けばいいのですが、どうも、そのバランスを欠いているような気もしますけれど。

16日午後に完全破壊された北南共同連絡事務所=2020年6月16日 写真提供:時事通信

北朝鮮に振り回される韓国

飯田)メールもいただいております。船橋市の“キョウコ”さん、48歳の主婦の方。「北朝鮮側の対韓国戦略は、よく練られているような気がします。金与正氏が悪役に徹するところなど、緻密な計算の上なのでしょうね」といただきました。妹の金与正氏が、かなりクローズアップされています。

松井)文在寅さんは金与正さんと話し、お兄さんとも話をしている。本来なら2枚で交渉しなければいけないのではないでしょうか。素人ですからよくわかりませんけれど、上手に振り回されているような気がします。

飯田)使われているという報道もありますが、したたかにやっている北朝鮮に韓国が振り回されている感じです。でも、国内の世論を考えると、こうせざるを得ないところがあるのでしょうか?

北朝鮮、金与正氏=2019(平成31)年3月2日、ベトナム・ハノイ(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

安全保障上、日本は冷静に日米韓の連携を強化して行くべき

松井)そうでしょうね。日本との関係もそうでしょう。本当は日韓で連携して対応しなければいけないのに、人気取りのために日本を叩く。内政でも外交でもそうですけれど、誰か悪者を使って人気を取るということは、健全なやり方ではないと思います。大きな利益を失っているような気がしますけれど。

飯田)日韓や日米韓の連携にヒビを入れたい北朝鮮には、好都合ですか?

松井)北朝鮮はそれを狙っているのではないでしょうか。いまの韓国政権の反日キャンペーンは不快に思いますけれど、安全保障面ではきちんと連携して行かなければいけません。そこを一緒にしてしまうと、北朝鮮の思う壺だと思います。

飯田)どうしても沸点が上がるところですが、冷静にならないと、丸ごと半島を持って行かれるということは、安全保障の環境上よくない。

松井)そうだと思います。日本の国益上もよくないので、そこを我々は冷静に、韓国に対しては日米韓の協力体制、連携体制を強化して行かなければならないと思います。

飯田)分裂してしまっている韓国の保守派と呼ばれるような人たちや、日本に対して悪い感情を持っていない人たちと連携することが必要になって来ますね。

日米安保改定60周年記念レセプション 安倍晋三首相らが記念撮影=2020年1月19日 写真提供:産経新聞社

アメリカだけに依存するという時代ではない状況のなかで、どのように日本を守るか

松井)私の友人である国会議員の皆さんは、韓国とのパイプは持っておられるし、外交当局も比較的冷静に対応しておられると思うので、そこがいちばん大事だと思います。韓国のいまの政権は、我々から見ると「どうなの?」とは思いますが、そこはあと2年です。外交安全保障のこれからの見直しのなかで、どうやって我々が、自国民の安全を守るかということをよく考え、そこを基軸にして、国際的な連携をして行かなくてはなりません。いま、東アジア情勢が我々にとって安保上、最大の懸念であり、きな臭いところなので、冷静に守って行くという対応が必要だと思います。敵基地攻撃能力ということを、一足飛びに議論することは危ないところもあると思います。いまの安保環境、国際環境のなかで、どこの国とどう連携して日本を守るのかということを、野党も含めて冷静に議論して欲しいです。安倍政権も、どう考えても長くは続かないです。

飯田)4選はないと言っているので、あと1年ちょっと。

松井)こんなことを言うと安倍政権の関係者には失礼かも知れませんが、次に向けた外交安全保障で、アメリカの核の傘だけに依存するという時代ではない状況のなか、どのように日本を守るか。隣に危ない国があり、危ない国に翻弄されている隣国があるなかで、どのように自分たちの国を守り、どのような連携関係をつくって行くかということを、真剣に考えて欲しいです。次の総理大臣に期待するのはそこです。

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