7月28日、東京都内で新たに266人が新型コロナウイルスに感染していることが確認され、2日ぶりの200人超えとなった。
そうしたなか、キャスターの辛坊治郎は7月27日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演し、日本の新型コロナウイルス感染症のPCR検査体制への違和感について語っている。
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京都・ドライブスルー方式PCR検査デモ PCR検査に用いる綿棒状の検査器具=2020年4月27日午後、京都市中京区 写真提供:産経新聞社
J1名古屋、選手など3人がコロナに感染し試合中止
Jリーグは26日、J1広島対名古屋戦で再開後初となる試合中止を決定した。名古屋で選手2人を含む3人から新型コロナウイルスの陽性者が確認された。保健所によると、濃厚接触者の特定が試合開始に間に合いそうになかったため、クラブと協議をして決断した。
辛坊)PCR検査というのは、今はお金さえ出せば誰でも受け入れてくれるというようになっています。都内のクリニックでもPCR検査は高いところでだいたい4万円ほどでPCR検査が受けられる状況になっているという話がありましたね。
プロ野球に関しては毎月1回ですね。Jリーグに関していうと、選手スタッフだいたい3000人ぐらいいるんですが、これに関して、2週間に1回必ず定期のPCR検査をしますということでした。
J1だけではありません。Jリーグ全体で、3000人規模で2週間に1回ずつPCR検査を全員やりますと。今回3人出てきたのですが、実はその定期のPCR検査では全員陰性だったのです。そして次の2週間の間に、1人が発熱して「あれ?」となった。そしてPCR検査をかけてみたら「陽性です」と。ならばと、周辺濃厚接触者を洗い出したら「3人陽性でした」という話です。これは、感染を防止するというためにやるのであれば、実は2週間に1回ではだめなのです。
つまり「陰性になりました」→「かかりました」→「人に感染させるような状況の中で試合が行われました」→「治りました」ということでして、今もうほとんど若い人って無症状と軽症の方々ばかりですから。これが今大問題なのは、無症状、軽症の皆さんは体力があり余ってるわけです。「病院に隔離だ」と言って入院しても、病院の中で筋トレやるような状況である。そうすると歩き回るわけですよ。どんどん感染するじゃないですか。
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各地に対策チーム派遣 新型肺炎の〝発生源〟とみられ、閉鎖されている中国湖北省武漢市の海鮮市場=2020年1月17日(共同) 写真提供:共同通信社
PCR検査で病院・保健所は大変なことに
辛坊)武漢は1000万人の人口を全員PCR検査をした。本当に行ったかどうかわかりませんが、一応やったということで……「200人の隠れ感染者を見つけ出しました」というのがニュースになりました。日本もそこまで本気でやるんだったら感染抑止になりますが、たまさか見つかったところの話です。ですので、PCR検査で病院は大変なことになっています。保健所も大変なことになっています。感染経路不明とは言いながら、その人がかかっていることは間違いないわけですが、感染経路の不明の人が1人でると、その周りの濃厚接触者全員を連れてこなければならない。どこの誰が濃厚接触者かを判別して、それを連れてきてPCR検査をかけるというのは大騒動で、朝から晩までその作業に追われる。しかし、みんな軽傷で無症状で、「やってらんねよ」という声は病院の現場からよく聞くようになりました。