アイデアマンで仕事師という菅氏のもう1つの顔~自民党総裁選挙
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月9日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。8日に告示された自民党総裁選挙について解説した。
自民党総裁選挙が告示
自民党総裁選挙は8日に告示され、石破元幹事長、菅官房長官、岸田政調会長の3人が立候補した。選挙は国会議員票394票と、都道府県連に3票ずつ割り振った地方票141票の合計535票で争われ、14日の両院議員総会で新しい総裁が決定する。
飯田)午前中に立候補の届け出が締め切られ、午後には所見表明の演説会、そして共同の記者会見が行われました。
高橋)皆さん、票読みをして国会議員票は菅さんだと言われています。地方票もドント方式で行えば、ほとんど国会議員票と比例は変わらないのです。そうすると、6割~7割は菅さんで決定ですよね。
デジタル庁~アメリカから周回遅れの日本のデジタル環境
飯田)いろいろな政策が出ています。ラジオネーム“ひまり”さん、千葉市の方からメールをいただいています。「菅さんからデジタル庁という話が出ていますよね。岸田さんもデータ庁という話をしています。少し遅い気がしていますけれども、横断的なデジタル対策は必要だと思います。10万円の給付も、もう少し早く配り終わっていれば、経済効果も違ったように思えるのですが」というご意見です。
高橋)その通りですね。この番組でも言ったと思いますが、地方に委ねるのではなく、政府小切手を出すことがいちばん簡単なのです。
飯田)ポストに配ればいい、という話をされていましたね。
高橋)デジタルでうまくできないことを私は知っているので、そう言っていたのです。デジタルでできたら簡単ですよ。マイナンバーにして、それぞれの銀行口座とリンクすれば簡単にできます。
飯田)それがいちばんいい形ではあるけれど、現状でやるとなると……。
高橋)政府小切手の方が簡単です。アメリカではデジタルに移行する前は、政府小切手でやっていました。そういう意味では、日本は2周遅れか3周遅れなのですけれどね。
飯田)菅さんご自身は、デジタル庁の話もそうですし、厚生労働省の機構を変えるということや、不妊治療の保険適用の話も出ています。これは本格政権でないとできないことだと思いますが。
アイデアマンで仕事師の菅氏
高橋)菅さんは、実はすごい仕事師なのですよ。役人が気付かないところにもよく気が付くのです。万景峰号の最初のときも。
飯田)万景峰号、北朝鮮の船ですね。
高橋)「入国させてはいけない」と菅さんは言うのですが、国交省の役人は、「もう開港しているので無理です」などと、言い訳をたくさんしました。しかし、「法律をつくったらどうか」と菅さんが言ったら、みんな黙ってしまった。
飯田)そのための法律をつくればいいではないか、と。
高橋)それで終わりですよ。アメリカに行って、そういうことを小耳に挟んだのでしょうね。
飯田)政治家は立法府の人間だから、法律をつくることも1つの武器ですよね。
高橋)決して調整型ではなく、アイデアマン、トップダウンなのです。本格的にやればすごいと思います。
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