安倍総理が「日帰り検診」しなければならなかった本当の理由
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(8月18日放送)にジャーナリストの有本香が出演。安倍総理が17日、都内の病院で日帰り検診を受けたニュースについて解説した。
安倍総理が日帰り検診
安倍総理大臣は8月17日、都内の慶應大学病院で、およそ7時間半に渡って診察を受けた。政府高官によると、「もともとは1泊2日の検査入院を予定していたが、入院となると憶測を広げることから、総理の強い意向で日帰りに変更した」とのこと。
飯田)16日の日曜日から、総理は公務を入れていないということで、18日まで形の上では夏休みということだそうです。
有本)私は今週いっぱい(23日)くらい、堂々と夏休みを取られたらいいのではないかと思います。
飯田)どうせ調べるなら1泊2日で、ゆっくりやっていただいて。
側近が日程を取って総理の健診を正式に発表するべき
有本)コロナ対応にずっとあたっていたことが主な原因です。今年(2020年)の前半は国会もありました。5ヵ月くらいは正味、休みなしということになります。私がお目にかかったのは3月くらいだったと思いますけれど、そのときすでに「相当お疲れだな」という感じに見えました。やはり人間ですから、どういうときでも休むのは重要なことで、トップともなれば、休むことも仕事のうちです。コロナに関しては、ちょうど落ち着いて来ているではないですか。これから国連総会がどうなるか、外交日程も入って来るかも知れないとなると、いまのタイミングしかないのです。甘利税調会長が、おそらく総理が病院に行かれるとわかった上で、16日のフジテレビの番組で「強制的に休んでもらわなくてはいけないのだ」ということをおっしゃっていました。ある程度、そういう雰囲気をつくろうとされたのでしょうけれど、あのような場面ではなくて、私は側近が正式に発表すべきだと思います。
飯田)どうして休んだのかということを。休むことが悪いことではないですからね。
異常な総理のスケジュール~トップの健康管理も側近の重要な仕事
有本)悪いことではないですし、国民に働き方改革と言っているわけなので、そこはきちんとすべきだと思います。働き方改革的なことで言うと、3月くらいに私は「総理もこれを機会に、できる範囲でテレワークを実施すべきではないか」と、この番組でも申し上げましたし、紙の媒体にも書きました。ご本人にも直接申し上げたと思います。でも、実態としてはまったく逆で、このスケジュールはいくら何でも、という感じがしました。
飯田)詰め詰めですからね。
有本)うまく余裕をつくるというのは重要なことで、総理ご本人というよりも、私は周りの責任だと思います。
飯田)17日に甘利さんがツイッターに書いていましたけれども、「何で次から次へと日程を入れて総理を休ませないんだ! 疲れ切っているのに!」「いくら言っても聞かないんです。本人が休もうとしないんです。先生からも説得して下さい!」という総理秘書官とのやり取りを紹介していました。
有本)まあ、それは秘書官や補佐官の人たちでは難しい部分もあると思いますけれど、本当に体を張って言えば、結果は違うと思います。
飯田)真剣に「死んでしまいますよ」などと。
有本)側近というのは、確かにトップの言うことを忠実に形にしなければいけない面もありますが、いざというときには献言しないといけないこともあります。トップの健康管理と言うと語弊があるかも知れませんが、「余裕をどれだけ持つか」という管理も重要な仕事です。そこに対して、意識を変えていただく必要があると思います。
飯田)ご指摘のように、働き方改革と我々も言われているなか、本当は「隗より始めよ」ということで例外をつくるべきではないし、その方が「俺たちも休めるのにな」と下の人も思うでしょう。
急務である国会改革~テレワーク的なことができる環境をつくるべき
有本)それと、もう1つ考えなければいけないのは、以前から言われていますが、国会改革は急務だと思います。日本の国会は、やはり異常なところがあります。先だって河野防衛大臣もおっしゃっていましたが、諸外国と比べても、閣僚がこれほど国会に縛り付けられる。しかもこの2~3年のことを考えてみれば、国会でほとんど生産性のあることをやっていないではないですか。
飯田)「仕事をさせてくれ」と、河野さんも言っていました。
有本)ですから、これを改革する必要があると思います。先ほど申し上げたように、閣僚を含めて、テレワーク的なことができる環境をどうやったらつくれるのか。ITやいろいろなものを使いながら、うまくできる方法を考えなければいけない。その意味において、日本で最も遅れているのが永田町かも知れません。
飯田)おっしゃる通りです。みんな集まらなければいけないし、ハンコが必要だとか。
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