キャスターの辛坊治郎氏が9月22日(火)、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。各国の新型コロナ対策の差異と成果について持論を述べた。
都市ロックダウンをやる国がほとんどない
イギリス政府は新型コロナウイルス感染が再び急拡大していることを受け、警戒レベルを5段階のうち、感染急増を示す4に引き上げた。
辛坊)イギリスで感染拡大と。しかし、このヨーロッパで感染が拡がっていることに関して言うと、実は気がついていても誰も言わないことが1つあります。3月、4月に感染が爆発したときに、日本はわりと緩かったのですが、ヨーロッパの大半の国で都市のロックダウンをしたのですよ。イタリアなどは家から絶対に出るなと。出たら罰金だということで。ところが、感染を抑えられなかった。今回の感染拡大局面で実は3月4月のときよりも感染者数、少なくともPCR検査の陽性者数だけ言うと多いのだけれど、あのときにやった都市のロックダウンをやるところは、ほとんどないのです。不思議なのですけれど。
普通の都市生活を維持したスウェーデンは抑え込めた
もう1つ大きな不思議で言うと、3月4月のときに全世界の専門家が叩いた国があるのですよ。それはスウェーデンという国で、スウェーデンは都市のロックダウンをしなかったのです。ロックダウンをせずに「集団免疫作戦」……スウェーデン自身は集団免疫を目指しているとは言っていないのではありますが、外からの見え方では、「若い人はほとんど重症化しないから、若い人に関しては普通に生活をしなさい」と。店を閉めるわけでもなく、移動を制限するわけでもなく、学校を閉じるわけでもありませんと。しかし、高齢者にうつすと重症化する可能性がありますから、「高齢者にうつすことだけはきちんとみんなで気を使おう」と言って、普通の都市生活を維持したのです。この普通の都市生活を維持したということに関して、専門家が「そんなことをしたらスウェーデンは大変なことになる」と大騒ぎしたのですが、結果ヨーロッパの感染者数を見ていると、このタイミングでいちばん死者が伸びていないのはスウェーデンなのですよ。見事にスウェーデンは押さえ込みに成功して、むしろロックダウンをしたイタリア、スペイン、イギリス、フランスなどの方がここにきて感染者が爆発しているということを考えると、結局スウェーデンのやり方がいちばん賢かったのではないかと。
いま全世界的にやっていることで本当に正しいのは何か
実は日本もスウェーデンに近いと言えば近いのです。極端な都市のロックダウンをしなかったのです。みんな自由に動いていいと。その代わり高齢者にうつすと危ないという意識を持たせたところの方が、結果的に成功している可能性があるので。いまの全世界的にやっていることで、本当に何が正しいのかというのはわからないところがあるのです。
これに関してはいま新型コロナに関する情報が減ってきているタイミングなので、この番組では最新の情報を少しずつ更新しながら、解説していこうと考えています。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)