ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月3日放送)に政治アナリストの渡瀬裕哉が出演。日本時間3日夜に投票開始のアメリカ大統領選の見通しを解説した。
40州は、やるまえから終わっている
飯田)州によって大体のところが選挙人の総取りになるわけですよね。
渡瀬)そうですね。270ポイントあるのを先に取った方が勝ちということで、州にポイントが割り振られているのです。その州で勝つとそのポイントの総取りということになるのですけれども、実は選挙戦のほとんど大半の州はどっちが勝つか決まっているので、残りの7,8州、多くて10州くらいの結果で決まると。つまり40州はやるまえから終わっているということですね。ですから、いちばん重要なのは、今回はフロリダ。毎回決戦の場なのですけれども、それとペンシルベニア州というところとアリゾナ州ですかね。この3州が今回のいちばん重要なところで、10州内の他は勝ったり負けたりすると思うのですけれども、この3つでほとんど決まるということです。
飯田)これ選挙人の数でポイントが高いのですか。
渡瀬)そうですね。フロリダとペンシルベニアに関してはポイントが高いですね。アリゾナに関していうとポイントは普通くらいですけれども、これはずっと共和党が強かったところなのですよ。そこが今回ひっくり返りそうになっているので、ひっくり返されるときついのです。
飯田)なるほど、ひっくり返った時点である意味ゲームセット。
渡瀬)そうですね。だからこの3つのうちどれかが取れないと、かなり苦しいでしょうね、トランプ大統領は。
飯田)前回は、ある意味ずっと民主党が取っていた例の五大湖周辺のラストベルトみたいなところをトランプさんが軒並みひっくり返したから勝ったと。
渡瀬)前回はヒラリーさんとトランプさんが戦ったのですが、ヒラリーさんは五大湖周辺ってずっと民主党が強くてヒラリーさん、私何もしなくても勝てるわと思っていたので徹底的にさぼったのですよ。1回も集会もやらないし、広告もほとんど打たなかったのですよ。トランプさんが強い方に、例えばテキサスとかだけにだけ広告ばんばんやって、歴史的大勝を迎えようと思ったらトランプさんに隙を付かれて全部ひっくり返されてしまった。ということで、今回バイデンさんは五大湖周辺のラストベルトに関してはかなり重点的にやっているので、前回とはちょっとそこは違うのです。
バイデンは、もっといい候補者がいたらそっちにしたかった
飯田)これ、バイデンさんは民主党の人たち、消極的に選ばれたみたいなことを言う人もいますが、どうですか。
渡瀬)そうですね、正直言ってもっといい候補者がいたらそっちにしたかったのでしょうけれども、民主党はですね、有力な州知事がいないのです。普通大統領候補者っていうのは州知事をやって経験と実績のある人がやるというのが基本的な流れなのですけれども、州知事はしばらく共和党が圧倒的に強かったので、この人だというような州知事があまりいなかったのですよ。特に接戦州と言われているようなところであまりいなかったので、しょうがないから今回は元副大統領と上院議員と市長のなかから選ぶという話になってしまって、バイデンさんがいちばん実績あるからこれにしとくかみたいな、そういう感じだと思います。
飯田)最終的に安パイ選んだみたいな。
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