アメリカ大統領選挙~日本にとって都合のよいのはトランプ氏か
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月16日放送)に元内閣官房副長官で慶應義塾大学教授の松井孝治が出演。スタッフが新型コロナに感染したため、米民主党副大統領候補のハリス氏が選挙遊説を中止したというニュースを受け、今後の大統領選の行方について解説した。
アメリカ民主党副大統領候補のハリス氏が遊説を中止、スタッフが新型コロナに感染
アメリカ大統領選挙の民主党副大統領候補、ハリス上院議員は10月15日、スタッフを含む2人の関係者が新型コロナウイルスに感染したことを受け、10月18日まで選挙遊説を中止すると発表した。バイデン氏の陣営によると、バイデン、ハリス両氏はともに、この2人の関係者とは濃厚接触していないということである。また、ハリス氏は14日の検査で陰性が確認されている。
飯田)本来ならば、この放送が終わった後くらいに第2回のテレビ討論会が予定されていたのですが、流れてしまいました。討論会を個別にやるというようなことが出ていますが、どうなるかわからないですね。
松井)しかし、ディベートはもう少し工夫してやって欲しいですよね。
飯田)ネットを使ってリモートでやるという話はありましたが、それはトランプさんが否定したようです。静かに聴かれたら、バイデンさんもどうかという話もあります。
松井)明らかに面白さはトランプさんの方が上だと思います。トランプさんは逆転するしかないです。何か仕掛けなければ仕方ないと思うのですが。
最後までわからない大統領選の行方~日本にとって都合のよいのはトランプ氏か
飯田)ロイター/イプソスが行った世論調査では、フロリダ州で互角になっているということです。どちらに転ぶかというのは、蓋を開けてみないとわからなくなって来ました。
松井)有識者でも意見が分かれています。トランプさんの執念みたいなものは、最後の最後で強いのではないかと見られています。4年前もそうでした。いまのアジア情勢などを見ますと、中国への牽制という意味では、温和でリベラルな政権よりも、ポピュリズムだけれども、あのように激しい主張をするトランプさんの方が、短期的には日本にとっても都合がいいところがあります。どちらがいいのかはよくわからないですね。私は前回もヒラリー・クリントンさんの方がいいと思っていたし、いまでもトランプさんはどうなのかなと思いますけれども、短期的にはいろいろな要素があります。
オバマ政権のときには中国寄りであった民主党
飯田)日本から大統領選を見ようとすると、どうしても中国との関係などを念頭に置かざるを得ない部分があります。バイデンさんが副大統領であったオバマ政権のときに、オバマさんが日本をパッシングするかのように、中国と関係を築こうとしたという辺りを考えると、少し不安になりますね。
松井)そうですね。当時は日米中で正三角形などという、いまの外交安全保障環境から見たら現実離れした当方の問題もありましたので、アメリカだけのせいにはできませんけれども。
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