ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月23日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。10月23日が最後の候補者討論会となったアメリカ大統領選について解説した。
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2020年10月22日、米テネシー州ナッシュビルで開かれた2回目の候補者討論会で発言するトランプ大統領(左)とバイデン前副大統領(ゲッティ=共同) 写真提供:共同通信社
アメリカ大統領選、最後の討論会開催
アメリカ大統領選、最後の候補者討論会が現地10月22日、日本時間23日午前10時から南部テネシー州ナッシュビルで開かれた。支持率で民主党のバイデン前副大統領に押され気味の共和党のトランプ大統領にとって、挽回をかけた大舞台となる。一方のバイデン氏は逃げ切りたい考え。今回は、妨害発言を封じるマイクの消音装置、ミュートが導入され、活発な議論につながるかどうかについても注目された。
飯田)大統領選は日本の人たちも注目しています。メールをたくさんいただきました。神奈川県横須賀市、28歳会社員の“あかね”さんから。「バイデンさんとトランプさん、どちらが日本にとっていいのでしょうか?」というものや、東京都北区の配送業“早朝ドライバー”さんからは、「バイデンさんの当選で日中関係に与える影響はどうなのでしょうか?」といただいております。
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15日、米ノースカロライナ州で、期日前投票の列に並ぶ有権者(ロイター=共同)=2020年10月15日 写真提供:共同通信社
バイデン氏とトランプ氏~どちらが大統領になっても日本にとっては変わらない
宮家)結論から言うと、どっちもどっちということです。
飯田)どっちもどっち。
宮家)どちらにしても、アメリカ人は難しい人たちですから。中国人も難しい人たちですが、バイデンさんが大統領になったら、いまのような予測可能性のない、不確実なばかりの外交というのは変わって、より予測しやすい、積み上げ型の外交になるので、我々としてはやりやすいと思います。バイデンさんが中国にやさしいかと言われれば、必ずしもそうではありません。昔はそうだったかも知れませんが、いまの中国の状況を考えたら、中国に擦り寄るなんてことはできないと思います。そして、トランプさんが大統領に残ったら、それはそれでいままでの慣れた対応があるわけですから、どちらも「難しいけれど頑張らなくてはいけない」ということです。