米大統領選、バイデン氏優勢~討論会で闘うことがトランプ陣営に不可欠

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(8月26日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。トランプ、バイデン両候補によるアメリカ大統領選挙の行方について解説した。

24日、米共和党大会で親指を立てるトランプ大統領(左)とペンス副大統領=2020年8月24日 ノースカロライナ州シャーロット(UPI=共同) 写真提供:共同通信社

アメリカ大統領選、共和党大会でトランプ大統領が演説~世論調査では8%の差でバイデン氏有利

11月の大統領選挙に向けた共和党の全国党大会が8月24日に開幕し、トランプ大統領が大統領候補に正式に指名された。トランプ大統領は事前の予告なく会場に姿を見せ演説。「今回の選挙は史上最も重要であり、民主党に勝利を奪われてはならない」と支持を訴えた。

飯田)南部ノースカロライナ州シャーロットで開幕しました。トランプさんは演説をホワイトハウスでやると言われていましたが、事前予告なしで登場し、演説を行いました。

高橋)トランプさんはいま劣勢です。アメリカの世論調査はたくさんありますが、私が見ている「リアル・クリア・ポリティクス」というアメリカの政治サイトでは、軒並みトランプさんが負けていて、バイデンさんが有利です。8%ぐらい上です。この世論調査はバイアスがあるので、2~3%くらいの差であれば接戦と言えますが、8%差があると厳しいですね。特にアメリカの大統領選は州ごとの選挙で、州の総取りという形で行われます。州でどちらが勝つかどうかが問題なのです。トランプさんは前回の選挙のときに、接戦で勝った州がいくつかありました。ラストベルトという、ミシガン、ペンシルベニア、ウィスコンシンの辺りは1%以内の僅差で勝ちました。

飯田)ギリギリ。

高橋)かろうじてヒラリーさんを倒しました。いま、その選挙区の世論調査を見ると、バイデンさんが圧倒的に勝っています。

飯田)もともと五大湖周辺のラストベルト、さびついた工業地帯と呼ばれるところは、民主党が強かった土地です。

13日、米ホワイトハウスの執務室で発言するトランプ大統領(ロイター=共同)=2020年8月13日 写真提供:共同通信社

討論会で闘うことはトランプ陣営に不可欠

高橋)自動車の工場などがあり、民主党が強かったのですが、トランプさんはそこをひっくり返して勝ちました。今回はそこで勝てそうもないので、苦しいと思います。トランプさんは巻き返しを狙っていますが、バイデンさんを引き出してディベートで叩かないと厳しいです。

飯田)バイデンさんは失言が多く、弁があまり立たないと言われています。

高橋)失言は1人で話してもそうですが、ディベートがあればもっと多くなるでしょう。

飯田)突っ込まれて、どう対応するかですよね。

ケネディー対ニクソン大統領選挙討論会(1960年)(アメリカ合衆国大統領選挙討論会 - Wikipediaより)

ディベートの国であるアメリカで討論会のない大統領選挙はあり得ない

高橋)アメリカはディベートの国なので、それなしで大統領選挙はないと思いますが。

飯田)例年だと、大きなところで3回のテレビ討論会があります。

高橋)そこが大きなポイントです。いまのところトランプさんは負けていますが、バイデンさんを引きずり出して、立ち往生させれば勝つかも知れません。

飯田)討論会は9月29日だということです。

高橋)やるかどうかですよね。やるとしてもコロナの影響があるので、民主党が直接やることはできないなど、いろいろ言えます。

飯田)党大会もリモートでやったのだから、リモートでいいのではないかとか。

高橋)リモートでやって、バイデンさんが立ち往生したところで映像が切れたり。

飯田)回線の都合が、などと言って。

高橋)そういうことはあり得るかも知れませんね。

ワシントンで行われた米大統領選に向けた民主党の候補者討論会で論戦を交わすバイデン前副大統領(左)とサンダース上院議員(アメリカ・ワシントン)=2020年3月15日 写真提供:時事通信

討論会になればいまの世論調査もひっくり返る可能性が

高橋)今回はコロナがあるので、どういう選挙戦になるかですが、選挙戦でディベートをしないと国民はどちらがいいかわかりません。2人並べてディベートをさせて選ぶ、というのがアメリカのスタイルです。そうなれば、いまの世論調査もひっくり返る可能性があります。

18日、オンラインの米民主党大会で、司会役を務める女性の後ろの画面に映し出されるバイデン前副大統領とハリス上院議員の写真(ゲッティ=共同)=2020年8月18日 写真提供:共同通信社

重要になる副大統領の存在

飯田)共和党大会が開かれていて、24日にペンスさんが正式に副大統領候補に指名されました。民主党ではカマラ・ハリスさんです。

高橋)そちらの方に興味があります。大統領候補は2人とも高齢です。アメリカの大統領は激務ですから、任期を全うできるかどうかはわかりません。アメリカ人の普通の感覚であれば、50代くらいというところだと思いますが、両副大統領候補はそのくらいです。副大統領は継承順位が2番なので、何かあれば、大統領の代わりにやることになります。大統領が最後までできないという可能性は低くありません。

飯田)影の大統領を選ぶような。大統領の弱い部分を補完するということですね。

高橋)補完して2人でやって行くので、両方の組み合わせで選んでいるのだと思います。

中国の習近平国家主席(左)とトランプ米大統領=2020年5月14日 写真提供:時事通信

「中国をどう考えるか」が1つのポイント

飯田)大統領の公約に当たる、政策綱領が出て来ました。経済政策を見ると、民主党の方は富裕層への増税も辞さないというもので、共和党は減税もやるとしています。

高橋)トランプさんの方は、中国と縁を切って雇用をつくるという話になっています。バイデンさんの場合、中国の話がどうなるのかが1つのポイントでしょう。

飯田)トランプさんは当然、そこを突っ込みます。

高橋)そうです。バイデンさんが親中だということを知っているわけですから。それを引き出してディベートの最後でひっくり返せば、形勢が逆転する可能性もあります。

飯田)バイデンさんは息子さんのビジネスなどで、中国とは付き合いがかなりあります。

高橋)そういうことが表に出て、立ち往生してしまうとなると厳しいです。「立ち往生する人には核ボタンを渡せない」ということになります。

飯田)そういうところを厳しく見られるのですね。

高橋)アメリカの人は、そういうところを見ないと納得しないでしょう。どういう答えになるにしろ、ディベートしない、討論会をしないとなれば、それだけで批判を受けると思います。

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