『アンダードッグ』森山未來×北村匠海×勝地涼 夢にしがみつき、夢に振り回される男たちの生き様

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【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第942回】

『アンダードッグ』

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

今回は、11月27日から公開の『アンダードッグ』をご紹介します。

『アンダードッグ』

武正晴監督が『百円の恋』製作陣と挑んだ、新しいボクシング映画

『全裸監督』の武正晴監督が、自身の代表作『百円の恋』の製作チームと再タッグを組み、新たなボクシング映画を生み出しました。

脚本を務めたのは、盟友・足立紳。タイトルの『アンダードッグ』とは、将来有望な若手ボクサーの踏み台となるような“かませ犬”的なボクサーのこと。

スター街道を走る選手の影で、負け戦に身を費やす。そんな悲哀を帯びた男の姿を描いた、不屈のルーザーたちに捧げる物語です。

『アンダードッグ』

『アンダードッグ』のあらすじ

7年前にボクシングの日本タイトルマッチで敗れたものの、過去の栄光が忘れられずにいる崖っぷちボクサーの末永晃。愛想をつかした妻は息子を連れて家を飛び出してしまった。

いまではデリヘルの運転手として働きながら、無様な“かませ犬(=アンダードッグ)”としてリングに上がるという日々を送っている。そんな晃のことを、7年前の彼の試合を見ていた若き天才ボクサー・大村龍太は、何かと気にかけていた。

あるとき、珍しくジムの会長から呼び出しを受けた晃は、4ラウンドのエキシビジョンマッチへの出場を打診される。

対戦相手は、大物俳優の2世タレントで鳴かず飛ばずのお笑い芸人、宮木瞬。試合はバラエティ番組の挑戦企画として実施され、ボクシング未経験の宮木は芸能界引退をかけて戦うことになっていた。

それぞれの理由を胸に、ボクシングに挑む男たち。リングに飛び散るのは、汗か、血か、涙か……。

『アンダードッグ』

『アンダードッグ』のみどころ

主人公の末永晃役に森山未來、大村龍太役に北村匠海、そして宮木瞬役に勝地涼。製作陣のイメージにピタリとはまった、豪華なキャスティングが実現しました。

持ち前の身体能力を生かしたプロ顔負けのファイティングを見せる晃(森山未來)。スピードを武器にした躍動感ある動きが印象的な龍太(北村匠海)。“親の七光り”の汚名返上を誓い、がむしゃらにボクシングに打ち込む宮木(勝地涼)。

プロ顔負けのトレーニングを重ねて撮影に臨んだ、渾身のボクシングシーンは必見です。

さらにリングへと向かう男たちを取り巻く“女のドラマ”も、大きな見どころ。晃の妻・佳子に水川あさみ、訳ありのシングルマザー・明美に瀧内公美、龍太の妻・加奈に萩原みのり、宮木の恋人・愛に冨手麻妙を配し、シリアスなドラマに強さと健気さを添えています。

『アンダードッグ』

前編では晃、龍太、宮木、三者三様の生き様を。そして後編では、彼らを取り巻く人々の物語をもじっくりと掘り下げ、人間ドラマとしても見応えがある本作。

ボクサーの物語だけにとどまらず、日の当たらない立場で生きるあらゆる人々の群像劇としても秀逸な作品となっています。

鋭く荒々しく、噛み付いたら二度と離れない。男たちの激闘を、その目に焼き付けて。

『アンダードッグ』

<作品情報>

『アンダードッグ』

2020年11月27日(金)からホワイトシネクイントほかにて[前・後編]同日公開
監督:武正晴
原作・脚本:足立紳
音楽:海田庄吾
主題歌:石崎ひゅーい「Flowers」(Sony Music Labels Inc.)

製作:藤田晋、與田尚志
プロデューサー:佐藤現、平体雄二、宮田幸太郎
共同プロデューサー:谷口達彦、工藤良真
音楽プロデューサー:津島玄一
キャスティングディレクター:杉野剛
撮影:西村博光
照明:常谷良男
録音:藤丸和徳
美術:新田隆之、将多
編集:洲崎千恵子
音響効果:柴崎憲治
整音:瀬川徹夫
衣装:宮本まさ江
ヘアメイク:金森恵
装飾:龍田哲児、前屋敷恵介
スクリプター:川野恵美
助監督:齊藤勇起
制作担当:柿本浩樹

企画・プロデュース:東映ビデオ
制作プロダクション:スタジオブルー
配給:東映ビデオ
製作:ABEMA 東映ビデオ

出演:森山未來、北村匠海、勝地涼、瀧内公美、熊谷真実、水川あさみ、冨手麻妙、萩原みのり、新津ちせ、友近、秋山菜津子、芦川誠、二ノ宮隆太郎、上杉柊平、清水伸、坂田聡、徳井優、佐藤修、山本博(ロバート)、松浦慎一郎、竹原慎二、風間杜夫、柄本明 ほか

(C)2020「アンダードッグ」製作委員会
第33回東京国際映画祭 オープニング作品
公式サイト https://underdog-movie.jp/

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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