ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月8日放送)に地政学・戦略学者の奥山真司が出演。東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県を対象に発令された緊急事態宣言について解説した。
菅総理が1都3県に緊急事態宣言を発令
菅総理)先ほど新型コロナ対策本部を開き、緊急事態宣言を決定いたしました。対象は東京、千葉、埼玉、神奈川の1都3県であります。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、菅総理は1月7日、東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県を対象に緊急事態宣言を発令した。期間は1月8日から2月7日までの1ヵ月間となる。
飯田)7日の夕方、まずは総理官邸で開いた政府対策本部のなかで宣言を発令。その後に行われた菅総理による記者会見の模様をお聴きいただきました。年明けくらいからガタガタと流れが来た感じですね。
奥山)一気に来ましたね。経済的には、飲食関係の方が狙い撃ちされていると言われていますけれども、実際に対処しなければいけないところではあり、なかなか厳しい状況になります。
飯田)埼玉県春日部市、55歳の自営業、ラーメン屋さんを営んでいらっしゃる方からメールが届いています。「さいたま市でアルコール類を販売しないラーメン店をやっています。飯田さん、緊急事態と自粛、またお客さんが食べに来られない風潮になって行きそうです。そうでなくてもGo To イートが停止して、年末まで売り上げが落ちて、いま、緊急事態ですよ。またまた売り上げダウンですね。どうしたらいいものか教えてよ」といただきました。1日最大6万円の協力金を支払うということなどが出ておりますが、これでどこまで補うことができるのかというところです。
海外と比べると「まだマシ」な状況の日本
奥山)ただ、見方を少し変えると、日本はそれでも先進国のなかでは、まだマシなのですね。皆さん、「日本は対策が足りない」などと言っていますけれども、先進国のなかでは死者数も低い。そして対策です。当然なのですが、海外諸国は、「逮捕する」というような罰則も含めて、かなり厳しい規制をしています。しかし、日本はそういうことをしなくても、皆さんがよくやっています。それが「圧力になって嫌だ」と言う方はいらっしゃいますが、それでも、うまくやっているのは奇跡的なことだと思います。
飯田)死者数を見ても桁が2つくらい違う。感染者数の数もそうです。その辺りというのは、日本のなかの対策だけを見ていると、「遅い」とか「ぬるい」などと言う人はたくさんいますけれども、確かに外を見渡してみると、また別の光景が見えて来ます。
奥山)日本国内だけを見ていると、対策が遅れているような感じがしますけれども、それでも、私は気を緩めてはいけないのですが、「まだまだマシだぞ」ということは指摘しておきたいと思います。
生活習慣の違いも影響~ホームパーティーで感染も
飯田)奥山さんはイギリスやカナダなど、海外に留学されたりお住まいになられた経験がおありですが、欧米の方々はマスクをする習慣がそもそもなく、自由なところがあるのですか?
奥山)友人からメールが来ましたが、「こちらも学校まで閉鎖する」ということで、いちばん気になっているのは「子どもを預ける保育園まで閉鎖してしまうのではないか」ということでした。イギリスではとりあえず、保育園までは閉鎖しないということになったらしいのですが、海外の友人から言われるのは、「まだまだ日本はマシじゃないの」ということです。それでも我々は気を緩めてはいけないと思います。
飯田)お医者さんなどに聞くと、やはりマスクをする、手を洗うなどの感染対策をきちんとする。マスクを外して大声で長時間喋るというようなことを避ければ感染は防げると。
奥山)会話がいちばん感染するという話はよく聞きます。海外の人はお喋りするのが大好きですからね。お店がやっていないので、テイクアウトしたものをみんなで持ち込んでホームパーティーをしてしまうらしいです。そしてホームパーティーで感染してしまう。いいのか悪いのかというところです。そういうところが違いますね。
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