外国頼みの新型コロナワクチン~スケジュール等の情報が開示されないのはなぜか

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ニッポン放送「新行市佳のOK! Cozy up!」(2月22日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。欧米などに遅れて、ようやく日本で始まった新型コロナワクチンの接種について解説した。

大阪で新型コロナワクチン接種開始 ワクチン接種の準備をする看護師ら=2021年2月19日午後0時4分、大阪市中央区の大阪医療センター 写真提供:産経新聞社

新型コロナワクチン第2便~2月21日に成田に到着

アメリカの製薬大手「ファイザー」のワクチンが2月21日午前、生産工場のあるベルギーから成田空港に到着した。ワクチン空輸は12日に続いて2回目で、政府によると、今回は最大で45万回余り接種できる量が届いたということである。

新行)第1便と合わせますと、2回接種で42万人分近くが確保されたことになります。これに対して、2月17日に始まった医療従事者への先行接種におよそ4万人分、続いて優先接種を受ける医療従事者には、およそ470万人分が必要になる見込みです。

FRANCE - HEALTH - VACCINE ILLUSTRATION PFIZER LABORATORIES=2020年11月18日 Hans Lucas via AFP Photograph by Magali Cohen / Hans Lucas. 写真提供:時事通信社

ワクチン接種の結果、新規感染者数が激減したアメリカ

須田)そういった点で言うと、まだ10分の1しか日本に到着していないということです。ワクチン接種に関しては、日本は先進国のなかでは周回遅れになっているかと思います。先行接種している国々はどうなっているかと言いますと、あまり日本では報道されていないのですけれども、アメリカでは、昨年(2020年)の段階では感染者数が大体25万人前後で推移していたのですが、ここへ来て激減していまして、2月15日のジョンズ・ホプキンス大学の集計では新規感染者数が5万人台まで落ちています。「激減」という表現をアメリカでは使っていますが、やはりワクチン接種との相関関係があるのだろうと思います。

COVID-19 Vaccine Symbolic Creative Photo=2020年11月18日 NurPhoto via AFP 写真提供:時事通信

ヨーロッパでもロシアでもワクチン接種で感染者が激減

須田)一定程度の集団免疫が形成されつつある、やはりワクチンを接種することは効果があるのだということがアメリカのケースです。もちろんヨーロッパでも激減していますし、ロシアでも自国製のワクチン接種で激減しているというところから考えて、やはりワクチンは一定程度の効果が見込めるのだということが明らかになっています。

米製薬大手ファイザーが開発した新型コロナウイルスワクチン(アメリカ)=2020年12月30日 AFP=時事 写真提供:時事通信社

外国頼みのワクチン~交渉状況や日本に来るスケジュールの情報開示をするべき

須田)その結果、何が起こるかと言いますと、争奪戦です。製薬メーカーの方で順調にこれが生産できればいいのだけれども、どうも計画通りには推移していないようです。日本はもちろん自国メーカーでつくっているわけではないので、例えばファイザーはアメリカの製薬メーカーだけれども、ヨーロッパ・ベルギーの工場で生産している。その搬出、輸出に関してはEUの許可が必要です。いろいろな意味で外国頼みになっているし、外国との交渉が必要になっている。そのなかで、どのように交渉が進んでいるのかは一切情報開示されていません。ある意味で国家機密に当たるというような位置づけがされていて、河野担当大臣も情報開示を積極的には応じていないので、そこが不安要素になっているのです。

ワクチン接種のデモンストレーションが行われた=2020年2月3日午前、大阪市住之江区 写真提供:産経新聞社

スケジュールが開示されていないので各自治体の体制が取れない

須田)順調に日本に入って来れば問題はないのだけれども、「どの程度交渉が進んでいて、どういうスケジュール感で入って来るのか」というのをきちんと情報開示してもらいたい。加えていまは医療従事者に限定されているからいいのだけれども、これから高齢者、基礎疾患がある人たちに推移して行くので、各自治体がそれに向けて体制を整えなければならない。会場の確保、接種をする医療従事者の確保に移って行かなければならない。ところが各自治体も一体どういうスケジュール感で入って来るのかが見通せないものですから、なかなか動くに動けないという状況があるのです。自治体の作業のスケジュール感を確定させるためにも、きちんと情報開示をする必要があると思います。

【新型コロナウイルスワクチン接種会場運営訓練】実際の接種時に使用される保管用冷凍庫 撮影日:2021年01月27日 写真提供:産経新聞社

接種が各国から遅れた分、副反応などの情報は入って来る

新行)先ほどワクチンに関しては、「周回遅れ」とおっしゃいましたけれども、各国で接種が始まっていることで、その効果や対応の仕方を日本で活かせる部分はありますね。

須田)もう1つは副反応の問題です。ワクチンの場合は副作用ではなく副反応という用語を使います。どういうリスク、懸念があるのかということは、遅れた分だけ情報が入って来ますから、それに対してどう備えなければならないのか。例えば、アナフィラキシーショックというものがあります。これについては薬だけではなく、一定程度の機械が必要なのです。それについても、どの程度確保しなければならないのか、どういう対応が必要なのかがわかります。そうすると、かかりつけ医で本当に接種できるのかどうかというところも考えなければならない。特に一定程度の心配を持っている高齢者の接種が始まると、その辺りの情報は、かかりつけ医の対応にも活かせるのではないかと思います。

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