総務省NTT接待問題~NTTではなく総務省から調べるべき
公開: 更新:
ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月10日放送)に数量政策学者で内閣官房参与の高橋洋一が出演。総務省の接待問題について解説した。
総務省接待問題、NTTが特別調査委員会を設置
NTTとNTTデータは3日9日、澤田社長らによる総務省幹部らへの接待問題で、事実関係を明らかにするため特別調査委員会を設置したと発表した。総務省による調査の中間報告では4件の接待が明らかになっているが、他にも違法な接待をしていなかったか広く調べるとしている。
飯田)NTTの澤田純社長らと総務省幹部との接待について、総務省の内部調査では4件出て来たということなのですけれども、どうご覧になりますか?
NTTではなく総務省から調べるべき
高橋)総務省にはいろいろな権限があるのです。特に電波行政、通信があるのですけれど、そこに関わる会社の数はそれほど多くないので、総務省の方からも調べた方がいいのではないかと思います。
飯田)総務省の方からも。
高橋)なぜ接待した方が調べるのかが疑問です。そうすると、このNTTだけに限定されるのですよね。総務省から調べるべきです。これは公務員の倫理法違反ということで、公務員の方の問題なのですよ。
飯田)そうですね。
贈収賄での立件の相場は100万円~額が少ない
高橋)これはNTTの方から見ると、実は何もない、と言ってはいけませんが、法律上の話をすると「ない」のです。あるとすれば贈収賄なのですけれど、贈収賄は贈った方ともらった方、両方捕まるのですけれどもね。接待というのは利益供与というような形で贈収賄になり得るのですけれども、立件される額の相場があって、相場はだいたい100万円なのです。
飯田)100万円。
高橋)私たちは大蔵省スキャンダルなどで何回も経験して来ていることです。これは贈収賄というほどの金額にはならないと思います。
なぜ割り勘にしなかったのか~財務省や金融庁では「割り勘」が常識
飯田)利害関係者から受けると、それは公務員側の法律に引っ掛かって来る、と。
高橋)そうです。倫理法ができたのは、大蔵省スキャンダルのあとです。このような場合、「割り勘にする」ということは常識ですよ。割り勘にすれば接待ではありませんから、大丈夫なのです。
飯田)あのときも、当時の金融行政を扱っていた大蔵省の人たちには、ある意味で許認可権があって、それに対して各企業が情報をもらったり、自分たちにとって有利にするためにということで接待合戦が起こった。今回の総務省の構図というのは、その部分は同じような構図ですよね。
高橋)同じです。規制の話で言うと、総務省の規制レベルというのは、役所の平均的という感じなのです。ですので、ある意味では、危機感がない役所にありがちなことかも知れません。たぶん財務省や金融庁の人に聞いたら「なぜ割り勘にしなかったの?」と思うくらいの話なのだと思います。
番組情報
忙しい現代人の朝に最適な情報をお送りするニュース情報番組。多彩なコメンテーターと朝から熱いディスカッション!ニュースに対するあなたのご意見(リスナーズオピニオン)をお待ちしています。