ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月10日放送)に数量政策学者で内閣官房参与の高橋洋一が出演。OECDが発表した経済見通しについて解説した。
OECD、21年世界成長率は5.6%の見通し~ワクチンで上方修正
経済協力開発機構(OECD)は3月9日に発表した経済見通しで、世界の2021年の実質経済成長率を5.6%と予測した。新型コロナウイルスワクチンの普及進展を反映し、2020年12月の前回予測から1.4ポイント上方修正した。世界経済は2021年半ばまでに新型コロナ危機前の水準に回復すると分析した。
飯田)2021年の世界成長率は上方修正5.6%ということが、経済協力開発機構(OECD)から発表されました。年の後半に回復するということが見えて来たのですか?
高橋)私はこの話を半年前からしているので、不思議ではありません。そういう予想があるから、これまでは株価が上がっているのです。このまま予想通りに行くか、もしかしたら、この予想は、また下方修正されるかも知れないという話にもなっている状態だと思います。ワクチン次第ですね。
飯田)ワクチンですよね。
高橋)行動制限がなければ景気が回復するということは簡単な話ですよ。いまは行動制限があるから消費が落ち込んでいる、それだけの話です。それがなくなれば、回復するのは当たり前と言えば、当たり前なのです。
Go To トラベルを止めても感染は収まらなかった~感染とGo To の関連性はない
飯田)Go To トラベルのときなど、東北、三陸辺りも「あそこで少し光が見えたのですよ」という観光事業者の方もたくさんいらっしゃいます。やはり渇望されている方は多いですよね。
高橋)そうでしょう。だいたい、Go To トラベルによる移動は全国民の1%くらいしかないのですよ。だから「あれが原因で感染が拡大した」というデータを出すのは難しいはずです。いろいろ雰囲気で言われたから、「とりあえず止めてみましょう」というのが以前の決定ですが、止めても関係なかったでしょう。
飯田)そうですね。
高橋)「感染とは関係ない」ということが示されているのですよね。データ的には。
未だに「空気が支配する」日本の変わらなさ~データで判断するべき
飯田)にも関わらず未だに「空気が支配する」というこの意思決定ですよね。
高橋)雰囲気なのでしょうね、これは。データではっきり示されているのならば、それは止める方が正しいのでしょうけれど、でもあれでとりあえず止めてみた。それでも感染は全然収まらなかったではないですか。そうすると「関係ない」と読むのが普通ですよね。
飯田)10年前の福島の風評被害などもそうですし、変わっていないのですね。
高橋)「データがきちんとあるのか」というのがポイントですね。
飯田)そこが、土台の部分があやふやだと、もうどうしようもないではないかということになりますね。
番組情報
忙しい現代人の朝に最適な情報をお送りするニュース情報番組。多彩なコメンテーターと朝から熱いディスカッション!ニュースに対するあなたのご意見(リスナーズオピニオン)をお待ちしています。