小泉環境大臣の「余計な発言」~CO2削減目標 どう言うべきであったか

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月28日放送)に数量政策学者・内閣官房参与の高橋洋一が出演。ニュース番組での小泉進次郎環境大臣の発言について解説した。

閣議後、記者団の質問に答える小泉進次郎環境相=2020年3月3日午前、国会内 写真提供:産経新聞社

「この数字は菅総理の政治判断です」とだけ言えばよかった

ニュース番組で、小泉進次郎環境大臣が温室効果ガスについてインタビューに応じた際、「30年度までに温室効果ガスを46%削減する」と目標を掲げたが、それに関する発言が波紋を呼んでいる。

飯田)高橋さんが、連載されている『現代ビジネス』で『小泉環境大臣がCO2削減目標でまたもや「余計な発言」…当人が「本当は言うべきだったこと」』という最新記事を書かれていますが、某テレビのインタビューで、温室効果ガスの2030年度46%削減というものについて、「くっきりとした姿が見えているわけではないけれど、おぼろげながら浮かんで来たのです。46という数字が。シルエットが浮かんで来たのです」と発言した件についてです。

高橋)お父さんの小泉純一郎さんは、ワンフレーズで、何を聞いてもいつも同じことしか言いませんでした。そちらの方がいいのです。もし私がアドバイスするとしたら、「46%は菅総理の政治判断です」でおしまいです。あとは何を聞かれても「政治判断です」と言う。いちばん簡単でしょう。それでいいではないですか。正しいのだから。

飯田)実際は総理の政治決断というところが大きかったのですか?

高橋)そのように気候変動サミットで言ったのだから、そうでしょう。それ以外に言いようがありません。大臣としては、「そのような政治決断があったので、それに向けて全力で努力します」というのが普通の答弁です。それであれば何の問題も出ないでしょう。何も言う必要などないのだから。

政治判断は説明のしようがない~国際政治のなかでいいポジションを取るために話していること

飯田)どうしてこの発言をしたのでしょう。「くっきりとした姿が見えるわけではないけれども」と。

高橋)なぜ説明してしまうのですかね。政治判断なんて説明しようがないではないですか。率直に言うと、積み上げで46%になったわけではなく、はっきり言って「エイヤッ」なのですよ。国際政治の話ですから。皆さん、国内だけで考えているけれども、国際政治のなかで、どのように自分のいいポジションを取ろうかと思って喋るだけですよ。

2021年4月22日、気候サミット~出典:首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202104/22kikou.html)

CO2の排出量~現在の日本の排出量を全部削減するより中国が1割削減する方がはるかに多い

高橋)こんな議論は、日本だけでどうのこうのと言っても意味はありません。CO2の排出量で言うと、中国は世界の3割(28%)なのです。アメリカが15.9%で、日本は3.8%なので、日本が仮に全部なくしても、中国が1割削減すれば終わってしまうのです。そんなに真面目に議論する必要はないのです。そういうことを世界の人はみんな知っているから、「どういうポジションを取ったら国益がいちばんよくなるか」ということを考えるだけです。

中国の排出量を抑えつつ、日本の国益を高めるには、この温室効果ガスをどう世界にアピールするか

高橋)いまの情勢で言うと、2030年まで中国は「温室効果ガスを出しまくる」と言っているわけです。そうしたら、それをどうやって防ぐかということしか考えてはいけないと思います。そのときに、中国を抑えつつ、「日本の国益を高めるには、この温室効果ガスをどう世界にアピールするか」というだけですよ。

飯田)なるほど。

当面は原発の再稼働、長期的には小型原発へのシフト~日本にとって国益になる

高橋)いちばん国益を鑑みてみると、「太陽光を使います」と言えば中国が喜んでしまって、「積極的に生産してしまえ」という話になり、逆にその生産の過程でCO2を出してしまいます。それを考えるのであれば、日本は当面は原発の再稼働と、もう1つ、長期的には小型原発があります。常温で管理できる原発です。これは安全なので、それにシフトするのが国益ですよ。なぜ日本にとって、それが国益かと言うと、原子力であれば再処理できるからです。

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