本当に開催されるのか「東京オリンピック・パラリンピック」
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月26日放送)に元内閣官房参与で前駐スイス大使、現TMI総合法律事務所顧問の本田悦朗が出演。東京オリンピックの開催について解説した。
開会式まで100日を切った東京五輪
東京五輪の開会式まで100日を切った。3度目の緊急事態宣言が発令されるなか、国内では「開催反対論」も少なくない。
飯田)東京オリンピックの開会式まで100日を切りました。コロナの感染状況をどうするかなどいろいろありますが、どうお考えですか?
本田)国内の反対論ということですけれども、「やりたい、見たい」という気持ちは変わらないと思います。しかし、「本当にできるのだろうか」という心配があります。いろいろなアンケート調査機関が調べたところ、例えばネット関係では、8割以上が「やめたほうがいいのではないか」ということです。そして海外からの声も、オリンピックができる状況ではないという意見が多い。例えば、ニューヨーク・タイムズも慎重にやるべきだと。イギリスでも、ガーディアンや他一流紙が、懐疑的な意見を出しています。
飯田)懐疑的な意見が多い。
本田)先日、緊急事態宣言を総理が発表されたときに、記者会見で、記者の方から「オリンピックをどうされますか」という質問が出ました。菅総理は、「国際オリンピック協会(IOC)が最終決定権を持っている」と。それはその通りです。「すでにIOCは東京オリンピック開催を決定しているわけだから、我々はそれに従わないといけない。したがって、やれるように全力を尽くします」とおっしゃったのです。
飯田)そうおっしゃっていました。
本田)しかし、IOCの決定は、つい最近の決定ではなくて、昨年(2020年)の決定なのです。つまり、2020年から2021年に延期したときの決定をおっしゃっているのです。確かに、「2021年にやる」ということを決定したから、延びているのですけれども、「2021年のオリンピックを間違いなくやる」という再可決はしていないのです。
開催するかどうかの権利は一方的にIOCが持っている
本田)そして、確かにオリンピックの開催都市契約という契約がありまして、その契約には、例えばパンデミックのような「本大会参加者の安全が理由の如何を問わず深刻に脅かされると信じるに足る合理的な根拠がある場合」という、開催都市契約66条第a項がありまして、開催に関しての権利は一方的にIOCが持っているのです。日本側が持っているわけではないのです。しかし、IOCとしては、日本で何が起こっているか、どれだけパンデミックが酷い状況なのか、それはわからないはずなのです。ローザンヌにありますから。
飯田)わからないはずです。
本田)ですから、5月17日にバッハ会長が来日する予定ですが、日本政府と協議し、そこで何らかの意思表示がされると思います。法律上は確かにIOCが一方的に決めるということになっています。しかし、実際にそんなことはできないので、日本政府の意向がすべて反映されると思います。そして、私はスイスの大使をやっていましたので、バッハさんと親しいのですけれど、非常に親日的です。だから、きちんと聞いてくれると思います。
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