ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(5月12日放送)に数量政策学者・内閣官房参与の高橋洋一が出演。3年を経て衆議院を通過した国民投票法改正案について解説した。
国民投票法改正案~衆議院を通過、6月成立へ
憲法改正の国民投票において利便性を高める国民投票法改正案は、5月11日の衆議院本会議で、自民、公明、立憲民主各党などの賛成多数で可決され、衆議院を通過した。2018年の提出から3年を経て、今国会で成立の見通しとなる。
飯田)参議院では、早ければ19日の憲法審査会で審議入りということです。
高橋)この法律は「手続き法」というタイプの法律です。手続き法は中身がないのです。何かの改正を受けると反射的にやるというタイプの法律で、法律的にとても簡単なのです。公職選挙法で何かが改正されれば、それと連動するというのが基本です。それなのになぜ議論するのかがわからない。要するに安倍政権のときの話だからなのですね。安倍政権のときにつくった法律、これで安倍さんは辞めた。「安倍・改憲、反対」ということで、これも反対という感じなのです。
本来は議論すべきものではない「手続き法」~議論すること自体が政治になっている
飯田)本来であれば、投票するという意味では、国政選挙などの投票行動と同じようにすると。普通であれば束ねてもいいということになりますか?
高橋)一般的には、例えば関連法ということで一緒に直してもいい。
飯田)でもそれをやってしまうと、「政治的にいろいろな部分で」ということですか?
高橋)そうとしか考えられないですよね。こうやって抜き出してね。議論すると言っても、形式的な話ばかりだから、議論はないのですよ。普通は何かの関連法で一緒に直してしまうというレベルです。でも取り上げて言うでしょう。わざわざ与野党で幹事長同士が成立させると約束したりするけれども、政治的にそこからおかしいではないですか。これを議論するということ自体が、もう政治になっているということです。
「安倍・改憲、反対」の一環のもの
飯田)付属の部分で今回、「CMの秒数規制などを今後議論する」というものが盛り込まれておりますが。
高橋)議論すればキリがないけれど、基本を言えば、公職選挙法によって直しますと。例えば以前なら20歳が18歳になるとか。それも自動的でしょうと。その手の話です。新たな意味を見出すのはほとんど難しい法律なのです。無理やり政治問題化して、政治問題化してしまったから、あとで無理やりいろいろなことをやっている。そんな感じの法律ですね。
飯田)当然ながら、これが成立しないと憲法の中身の議論はしないのだ、ということですよね。その戦術だと。
高橋)そうですね。憲法をやりたくないからでしょう。「安倍・改憲、反対」の一環なのでしょう。
番組情報
忙しい現代人の朝に最適な情報をお送りするニュース情報番組。多彩なコメンテーターと朝から熱いディスカッション!ニュースに対するあなたのご意見(リスナーズオピニオン)をお待ちしています。