菅総理の出席は大きな意義がある~「アジア安全保障会議」
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(5月14日放送)に前統合幕僚長の河野克俊が出演。菅総理が6月にシンガポールで行われる「アジア安全保障会議」へ出席するというニュースについて解説した。
菅総理「アジア安全保障会議」出席へ
菅総理が6月にシンガポールで行われる「アジア安全保障会議」へ出席する方向で調整に入っている。新型コロナウイルスの感染状況を見極めた上で最終的に判断する。
大きな反響を呼んだ2014年の安倍総理のスピーチ
飯田)アジア安全保障会議、いわゆるシャングリラ会合と呼ばれるものですが、この会議への出席というのは重要なものですか?
河野)重要です。2014年に安倍総理が出席されて、そのときに、中国の「力による現状変更」をシャングリラの場でスピーチされ、大きな反響を呼びました。やはり総理が行かれるということは相当大きいと思います。
飯田)総理の出席は大きい。
河野)通常は防衛大臣と統合幕僚長が出席するというのが慣例になっておりました。「シャングリラ・ダイアローグ」と言うのですけれども。私が中谷防衛大臣とご一緒させていただいたあとは、稲田大臣、小野寺大臣とは一緒に行きませんでした。当時、朝鮮半島の緊張が非常に高まっていましたから、「統合幕僚長と防衛大臣が一緒に行くのは危機管理上問題だ」という判断で、私は日本に残りました。私は統合幕僚長を4年半務めましたが、1回しかシャングリラには行っていません。菅総理が行かれて、状況が許せばスピーチをするというのは、日本にとって非常に意義のあることだと思います。
金正恩氏を話し合い路線に方針転換させた北朝鮮に対する軍事プレッシャー
飯田)あの当時の危機感というのはすごかったですね。
河野)通常ではなかったですよね。準有事のような対応をしました。
飯田)北朝鮮がミサイルを撃って来て、アメリカ軍もそれに対して空母を出しました。
河野)空母3隻グループを日本海に入れたわけです。これは後にも先にもないと思います。今後のことはわかりませんけれども。ああいうことは、北朝鮮に対して大きな軍事プレッシャーになります。2018年に金正恩総書記が話し合い路線を打ち出しました。それにトランプ大統領が乗ってしまったのですけれども、あの方針転換には、あのときの軍事プレッシャーが相当効いたのではないかというのが私の見方です。
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