ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(12月6日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。オースティン米国防長官が、「中国による台湾防空識別圏への侵入は、台湾侵攻に向けた予行演習の可能性がある」と指摘したニュースについて解説した。
中国による台湾防空識別圏への侵入 ~米国防長官が「台湾侵攻の演習」と指摘
アメリカのオースティン国防長官は12月4日、中国による台湾の防空識別圏への侵入について、将来の台湾侵攻に向けた予行演習の可能性があるとの見方を示した。台湾国防部によると、10月上旬に1日として過去最大の56機の中国軍機が防空識別圏へ侵入。11月には空中給油機も参加したとされている。
飯田)ここにアメリカは集中したいと。
アメリカが対中国へ集中するもう1つの理由
須田)そうですね。ただ、アメリカはアフガンから撤退したことによって、軍需産業を含め、そこに使っていたお金がなくなってしまったのです。ですから、それに代わって、中国との緊張激化というところにお金を使えるような、そういう道筋をつけようとしている側面もあります。そこは少し割り引いてアメリカの動きを見るべきだと思います。
飯田)軍産複合体と呼ばれるようなものが動いて来るということですか?
須田)アメリカはアフガンに相当金額を注ぎこんだと言われていますが、その半分はいま言ったような軍産複合体の方に流れたわけですからね。別にアフガンの経済復興に使われたわけではありません。
中国の真意はどこにあるのか
飯田)「台湾有事は日米同盟の有事だ」と、安倍元総理がオンライン形式のフォーラムでおっしゃっていましたけれども、当事国としては、そのようにお金を増やしてもらうというのは、いいことではあるのですか?
須田)そうですね。ただ、その一方で、中国の本音がどこにあるのかを見極めなければいけません。ただ単純にお金の部分、財政支出を増やすというところだけで、アメリカの動きを見て行けばいいという話ではなく、中国の真意はどこにあるのか。
飯田)中国の真意。
須田)台湾に対する武力侵攻を本当に考えていないのかどうか。これを見て行くと、西太平洋地域で、中国の軍事体制がアメリカ軍を凌駕できるような状況になったときに、そういう冒険主義的な思惑が首をもたげるのではないかと思います。
飯田)習近平氏がこれから3期目に入って行きます。やはり何かレガシーを残したいと思うわけですか?
須田)もちろんそうですね。中国統一というのは、習近平国家主席にとっていちばんのポイントだと思います。
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