外国人住民投票権否決 武蔵野市議会に足りなかったものは「何か」
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(12月22日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。市議会本会議で否決された武蔵野市議会における外国籍住民の参加を認める住民投票条例案について解説した。
武蔵野市議会で外国籍住民の参加を認める住民投票条例案が否決
東京・武蔵野市が提出した、実質的に外国籍の住民も日本国籍の住民と同じ条件で参加を認める住民投票の条例案について、12月21日の市議会本会議で採決が行われ、反対多数で否決された。
飯田)投票資格として、「3ヵ月以上住んでいれば、外国人だろうが日本人だろうがみんな投票できます」という形になっていましたが、「さすがにそれは緩すぎないか」ということで否決されました。
今後、他の自治体でも出て来る案件
高橋)でも否決ですから、良識がそれなりにギリギリのところではあったのかなと思います。この手の話は、他の自治体でもこれから出て来るのではないでしょうか。
飯田)今後、他の自治体でも。
高橋)主権に関わることは国の話だから、国のレベルだとこういう話は出ないのですが、地方自治体に関することや業務であれば、「主権ではない」という建て付けになる。そのなかで「どこまで認めていいのか」という話が出て来ると思います。今回の場合は、あまりにも拙速というか、「みんなが知らないうちにやってしまった」というレベルでしょう。それはまずいですよね。やはりみんなが知っている状態でやらないといけません。
「相互主義」を加味して議論する
飯田)他の市などでも、「外国籍の方々が投票できる」という住民投票の条例があるけれども、要件としては、永住権がある、あるいは2年~3年ほどお住まいの方に限るなど、いろいろな条件を付けているところが多いわけですよね。
高橋)こういうことを考えるときに、自衛隊の基地があるところは話が別かも知れませんが、主権の話が形式的にしにくい。いろいろ考えると、相互主義ということをまず考えるのです。
飯田)相互主義?
高橋)相手の国の自国に対する待遇と、同様の待遇を付与するということです。
飯田)なるほど。
高橋)そういうことを加味してやった方が、簡単に許否の判断ができる案件が多いと私は思います。自治的な相互主義、人間の数なども含めて。
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