ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(12月24日放送)に元内閣官房副長官・慶應義塾大学教授の松井孝治が出演。北京五輪への外交ボイコットについて解説した。
自民党外交部会が北京五輪「外交ボイコット早期表明を」 ~外務大臣に決議
自民党の外交部会は12月23日、北京冬季オリンピック・パラリンピックについて、政府関係者を派遣しない「外交ボイコット」を求める決議を外務大臣に提出した。
(※編集部注:2021年12月24日、記者会見で松野博一官房長官から「政府代表団の派遣は予定していない」と表明された)
飯田)アメリカをはじめ、各国表明している国は既に姿勢を鮮明にしているなかで、「日本はどうする」ということが言われています。
松井)自民党の外交部会がこのように言うのはわかるのですが、本来であれば、立憲民主党や共産党が何を言うのかが大事なのです。
なぜ立憲民主党は声を上げないのか
松井)現政権がそうであるように、アメリカでは伝統的に民主党が人権問題について非常に厳しいことを言う。共和党はどちらかというと「そこまで言ってもね」という感じでバランスを取っているのですが、日本の場合は保守と革新のバランスがどうなっているのかよくわからない。なぜ立憲民主党はこういうときに声を上げないのかと思います。
飯田)共産党は「ボイコットすべきだ」と言っています。
松井)共産党は意外と媚中ではないのです。おそらく中国共産党と日本共産党の複雑な関係があるのでしょうが、実は日本共産党はかなりものを言っています。自民党の保守派の人たちは、どちらかというと嫌中的な空気もあるので、このようにおっしゃるのはわかるのですが、本当は立憲民主党こそが言うべきだと思います。あの人たちは本当にリベラルなのだろうかと思ってしまいます。人権について、何も言わないでしょう?
飯田)立憲民主党が。
松井)ここが物足りないのですよ。
国内での議論がない
飯田)日本のなかの人権については追及するのだけれど、人権が普遍的なものと考えると、「中国はどうなっているのだ!」とは……。
松井)言わないのですよね。「どういう在り方がいいのか」ということを永田町で議論して欲しいです。結論から言うと、ある程度、外交ボイコットはするべきだと思いますが、議論がありません。
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