黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」(12月16日放送)にプロフリークライマーの野口啓代が出演。競技に使うアイテムや日本のクライミング愛好家について語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。12月13日(月)~11月17日(金)のゲストはプロフリークライマーの野口啓代。4日目は、クライミング用のシューズやアマチュアクライマーについて---
黒木)野口さんはネイルがお好きだということで、爪切りとヤスリはいつも持ち歩いているそうですね。
野口)いつも持ち歩いています。
黒木)その勝負の色として、赤色でオリンピックも臨まれた。
野口)現役中は、自分で赤いマニキュアを塗って大会に向かうというルーティンがありました。いまは現役を引退して、ジェルネイルなど、やりたかったネイルを楽しんでいます。
黒木)クライミングシューズという、不思議なシューズがあるのですね。
野口)クライミングの場合、特殊なのは靴と手に塗るチョークくらいです。チョークも体操などで使う炭酸マグネシウムと同じようなものなので、特殊なのは靴だけかなと思います。少し小さめのものを履くのですが、後ろがゴムになっていて、ホールドを踏んでも滑らない材質の靴です。
黒木)素足のようなイメージがしていたのですが、クライミングシューズというものがあるのですね。
黒木)親指にタコができやすいからテーピングをしているそうですね。手もそうですが、足も大変な重労働ですね。
野口)手足や指先を酷使するスポーツだと思います。
黒木)普段からも建物などを見ると、「ここは登れそうだ」と思うそうですね。
野口)「どのくらいの難易度かな」という目線で見てしまいます。ここは難しそうとか、簡単そうとか。
黒木)でも実際によじ登ったことはないですよね?
野口)テレビの企画で学校などは何度か登る機会があって、登りました。簡単でした。
黒木)クライミングにも、「何級」というような位がありますが、どのような基準なのですか?
野口)課題の難易度で、最も簡単なものから8級~1級、初段、2段、3段、4段と武道と同じような感じです。大会の課題となると、「女子の課題」、「男子の課題」、「決勝の課題」という感じで、あまりグレードに関係なく出て来ます。
黒木)それは、珠算や書道などの級決めや段決めなのでしょうか?
野口)そうですね。目安としてあって、海外だとそれが級や段ではなく、また違ったグレードの付け方や呼び方があります。級や段は日本だけで使われている感じですね。
黒木)初段を取ったら上級だとおっしゃっていましたね。
野口)女性で段を取る方が本当に少なくて。また、日本は、一般の愛好家のレベルが高いのです。大会に出ず、プロでない方でも登っている方はたくさんいます。
黒木)そうなのですか。
野口)趣味としてのめり込む方が多いです。クライミングは日本人の気質に合っていて、マニアのようなクライミング愛好家の方がたくさんいらっしゃいますね。そのような方は日本のトップレベルくらい強いです。
野口啓代(のぐち・あきよ) / プロフリークライマー
■1989年・茨城県生まれ。
■小学5年生の時に家族旅行先のグアムでフリークライミングに出会う。
■クライミングを始めて・わずか1年、小学6年生の時に全日本ユース制覇。
■その後、数々の国内外の大会で輝かしい成績を残し、2008年には日本人としてボルダリング・ワールドカップで初優勝。2009年には年間総合優勝。以降、4度の年間総合優勝の栄誉に輝く。ワールドカップ優勝は通算21勝を数え、「クライミング界の女王」と呼ばれる。
■2019年・世界選手権で2位となり、東京2020の代表に内定。
■競技人生の最後の舞台となった東京2020大会では銅メダルを獲得。現役引退を発表し、現在はクライミングの普及のため・様々な活動に尽力。
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番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳