黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」に国際スポーツジャーナリストの岩瀬よしふみが出演。スキージャンプの写真について、語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。1月10日(月)~1月14日(金)のゲストは国際スポーツジャーナリストの岩瀬よしふみ。4日目は、スキージャンプの写真について---
黒木)岩瀬さんがお撮りになっているスキージャンプの写真、とても美しい写真ですね。どうやって撮っているのですか?
岩瀬)ありがとうございます。自分の得意な撮り位置があるのです。私は大倉山のジャンプ台でいうと、60メートルあたりですかね。新聞社のカメラマンの方などは、大体90メートルくらいまで入りますね。譲り合って。
黒木)それで、こういう空を飛んでいる、鳥になっているような写真が撮れるのですね。この躍動感というか、奇跡的なスポーツ競技ですね、スキージャンプというのは。
岩瀬)そうですね、選手が皆さまそれぞれ頑張っています。こちらもその一瞬を、あまり考えては撮っていないのですけれども、なるべく自然体で、来るものをすっと抑えるようにしています。
黒木)その1回のジャンプで何枚くらいお撮りになるのですか?
岩瀬)私は3枚くらいです。
黒木)そんなに少ないのですか?
岩瀬)フィルムカメラの時代も経験しているのですけれども、そのときは1枚集中でした。ちょっとずらして3枚撮るかどうかです。いまは、連写ですから、新聞社の若いカメラマンの人たちは6~10枚くらい回していますね。シャッターを押してしまえば全部撮れてしまうので。
黒木)そんな岩瀬さんですけれども、1998年の長野オリンピックではフィンランドチームの公式プレスコーディネーターも務められたということです。
岩瀬)そうですね、思い出しました。
黒木)フィンランド人は気質が日本と近いと話していらっしゃいましたけれども、文化や習慣が違うチームに同行するというのはいかがでしたか?
岩瀬)フィンランドには96年くらいから行き来していたのですが、98年の長野オリンピックのときに「チームに来ないか」と誘われました。それも面白いなと。ですから私のIDはフィンランドだったのです。日本チームではないので。
黒木)どういったことをなされるのですか?
岩瀬)白馬村にいまでも残っているのですけれども、「フィンランドハウス」というログハウスを建てました。当時で1億円かかりました。温泉、サウナ付きで、調理人を3人呼びました。フィンランドビールも、カルフ、ラピンクルタ、フィンランディアと揃え、食材を持ち込み、さまざまなものを船便で送って、そこにフィンランドをつくってしまったのです。
黒木)フィンランドをつくってしまった。
岩瀬)そしてそこに日本の新聞社や出版社などのマスコミを呼びました。サウナ入ってもらって。いまでいうサウナ文化ですよね。
黒木)日本の土地になじませるというより、フィンランドの生活を守りながら、選手にいいプレイをしていただくという、そういったコーディネーターをやられたということですか?
岩瀬)そうですね。選手たちがフィンランド料理を食べて、次の日試合に出て、どんどんメダルを獲ってしまう。クロスカントリースキーでは、ものすごくメダルを獲りました。大成功でした。
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岩瀬よしふみ(いわせ・よしふみ)/国際スポーツジャーナリスト
■1959年生まれ。立正大学文学部地理学科卒業。
■スキー月刊誌・編集長を経て、スポーツジャーナリストとして活躍。
■1998年・長野五輪ではフィランドチームの公式プレスコーディネーター、2007年・札幌世界選手権でフォトコーディネーターを務めた。
■冬季五輪や世界選手権で何度も海外取材。スキーにおけるスポーツジャーナリストとして活躍する日本の第一人者。
■また夏場には大学野球と高校野球、ラグビーやアメリカンフットボールなどの取材活動も行っている。
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳