3党協議ではなく超党派で至急取り組むべき「ヤングケアラー」問題

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ジャーナリストの鈴木哲夫が4月28日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。「ヤングケアラー」の問題について解説した。

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」

ヤングケアラー

自民・公明・国民民主の3党は4月27日、家族の介護や世話をする「ヤングケアラー」と呼ばれる子どもたちへの支援対策検討チームの初会合を国会内で開いた。検討チームは今後、課題を整理した上で法整備の必要性も含めて検討し、6月上旬にも3党の幹事長に報告することで合意した。

3党ではなく超党派でやるべき

飯田)「トリガー条項」に続く3党の枠組みです。

鈴木)これは超党派でやるべきですし、なぜこの3党なのかなと思います。与党として自公がやるというのはわかります。そこに国民民主が入っていますが、むしろ国民民主が間に入って、「超党派でやりましょう」という方向につなぐような役目をして欲しいと思います。

飯田)超党派でやろうと。

鈴木)この3党で対策チームをつくって動くということですが、はっきり言って遅いですよね。私自身も両親の介護に直面していた経験もありますが、メディアでは2年くらい前からヤングケアラー問題は出てきていました。

家の事情で子どもが介護をする ~学校に行けない、進学できない子どもがいる

鈴木)一般社団法人「日本ケアラー連盟」というものがあります。通常、大人で両親の介護をしている人たちにはいろいろな悩みがあるからということで、10年前にはできていました。

飯田)我々のような大人が両親の介護をするというなかで。

鈴木)ところが小学生のような子どもが、家の事情で介護をしなければならず、そのために学校に行けない、進学できない。そのような問題があるということが、2年前からもう出てきていたのです。政治はここですぐに動かないといけません。

飯田)2年前に。

鈴木)私たちは「仕事をしながらの介護は辛い」と言いながらも、すぐに1年や2年が過ぎますが、小学校6年生の子どもが介護のために学校へ行けない場合、その1年間は私たち大人の1年間とはまったく意味が異なります。これが社会問題になりかけたとき、すぐに動かなければいけないのに、「政治は何をやっていたのか」と言いたいです。

4%~5%の小学生が学校に行けずに介護をしている ~この問題は緊急課題

飯田)日本ケアラー連盟のホームページを見ますと、2011年に一般社団法人として設立されているのですが、2013年にはヤングケアラーについて取り上げ、2014年には「ヤングケアラーシンポジウム」というものを開催しています。

鈴木)厚労省のある幹部と話していると、「コロナ禍の対応に追われてできなかった」と言うのですが、そのようなことは理由になりますか? ならないですよね。子どもにとっての1年という意味でもそうです。小学生でも4%~5%の子どもたちが、いまでも学校に行けず、遊びにも行けずに一生懸命介護をしているのです。それを何とかするのは緊急課題です。

飯田)その部分と、相対的貧困の世帯が大体被ってくるのですよね。

子どもには「自分がヤングケアラーだ」という自覚がない ~特別なことだとは思っていない

鈴木)ケアラー連盟の方にも何名か取材したのですが、ポイントなのは、子ども自身が「自分はヤングケアラーだ」ということに気付いていないのです。当たり前のことだと思っている。自分の家はこのような家だから友達とは遊べないけれども、「当然やらなければいけないことだ」と思っている子どもが多い。

飯田)特別なことだとは認識していない。

ヤングケアラー家庭に無料ヘルパーを派遣している神戸市 ~国会内で法律まで通すくらいの勢いが必要

鈴木)あとは相談窓口がないということです。学校ではなかなか把握することができない。また、介護制度としての問題もある。介護と言うと、私たちのような年齢の大人が、さらに歳を取った年齢の両親を介護するようなイメージですが、介護する当事者として子どもたちがいる。そこへ、特別にヘルパーなどを派遣できないのでしょうか。

飯田)子どもが介護しなくてはならない家庭に。

鈴木)自治体によってはそのような対策を行っているところもあります。神戸市は2022年から、無料でヤングケアラーがいる家庭にヘルパーを派遣し、相談窓口を設置しています。自治体ごとにやるということになっていますが、それでは遅い。「方針を国会内で決める」などと言っているけれど、対応が遅いのです。

飯田)この国会内で法律まで通すぐらいの勢いでやらなければいけない。

鈴木)そう思います。

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