参議院選挙のポイントは「1人区」と「比例」

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ジャーナリストの鈴木哲夫が5月26日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。公示まで1ヵ月を切った参議院選挙について解説した。

岸田首相が来阪 自民党大阪府連の前衆院議員らが立ち上げた「挑戦の会」設立総会に出席した岸田文雄首相(前列・中)。気勢を上げた。右は参院選候補予定者の松川るい氏=2022年5月21日午後、大阪市天王寺区 写真提供:産経新聞社

第26回参議院選挙

公示まで1ヵ月を切った第26回参議院選挙。2018年の公職選挙法の改正で埼玉選挙区の議席が1つ増え、さらに比例が2つ増えたため、参議院の想定数は248(選挙区148、比例100)となっている。今回は改選定数の124議席、非改選の神奈川選挙区の欠員1議席を補う合併選挙を合わせた125議席を争う。

飯田)公示まで1ヵ月ということで、そろそろ争点が炙り出されてもおかしくはないですよね。

選挙の争点は有権者それぞれが決めるもの ~各政党は自らの政党が有利になることしか争点に挙げない

鈴木)30年間、政治取材をしている私の持論ですが、争点を決めるのは有権者1人ひとりです。いまであれば、安全保障をどうするべきなのか、憲法改正を行うべきではないのか、物価高をどうするかなど、各政党はいろいろなことを言っています。しかし、各政党が自分の政党のプラスにならないようなことを、争点に挙げますか?

飯田)確かにそうですね。

鈴木)絶対に挙げません。ですので、各政党が票を取るために仕掛けてきている争点なのです。「〇〇党がこう言っているから、それが争点なのか」などと考えてはいけません。自分の争点を決めなければいけない。

飯田)惑わされてはいけない。

鈴木)国民主権というのは、そういうことではないですか。1人ひとりが自分の争点を決めていいのです。「人が何と言おうと、自分の争点は物価高だ」、「防災だ」と。決めたあとで各党の主張を聞いて、「ここはいいことを言っている」という判断から投票行動に出る。争点は自分で決めましょう。

飯田)決めてから投票行動に移す。

鈴木)よく新聞やマスコミが「これが争点だ」と言っていますが、それはその新聞が決めているだけです。

争点にしたくない「年金と消費税」

鈴木)たとえば私なら、年齢のことも考えて年金問題に関心を持っています。政府は全世代型社会保障構築会議という会議を開いています。これは財源を取るためにやっているわけです。確実な安定した財源として、消費税はどうかということも1つの議論だと思うのですが、政府はそのような議論から逃げていますよね。

飯田)そうですね。

鈴木)年金と消費税は、選挙でいい結果につながらないので出さないのです。本当は出して欲しいではないですか。私はその辺りを自分の争点だと思っています。

高齢者と現役世代が喧嘩するようにもっていく政府 ~消費税の議論もするべきでは

飯田)2021年度の出生数を見ると、84万人という数字でした。

鈴木)予想を大きく下回っています。

飯田)将来、現役世代がどうなるのかという話にもなります。

鈴木)いまは全世代型社会保障として、現役世代からすると、自分たちが一生懸命納めた年金が高齢者のために支払われてしまう。若い世代からすれば、「自分たちが払っているのだから、子育てなど、自分たちの対策にも回して欲しい」と思うではないですか。そこを政府はうまく突いてくるのです。高齢者と現役世代を喧嘩させるように。

飯田)なるほど。

鈴木)若い世代は、いま言っている全世代型というものにピンとくるのですが、上の世代としては「ちょっと待ってくれ」と。若い人もいずれは高齢者になるのです。そのとき、負担している現役世代から「お前たちは」と言われるのです。この構図を変えなければいけない。そのためには安定した財源ということで、いい悪いは別として、消費税を使うというような議論をしなくてはいけない。

飯田)それも1つのアイデアですよね。他方で、もっと経済を大きくすれば、それで賄えるのではないかということも議論としてある。それだけでは足りないかも知れないなど、いろいろな議論が起こってくる。

鈴木)一内閣でこれを結論づけるというような形で、年金や社会保障を議論しなければいけないのです。しかし、目の前の選挙を考えると、それを争点にした場合マイナスにもなってしまうから、少し置いておこうかということになる。それで本当にいいのかとも思います。

ポイントは1人区と比例

鈴木)全体的な参議院選挙の状況で言うと、自民党や立憲民主党は、党による世論調査を独自にやっています。ゴールデンウィーク前の数字を両方とも手に入れて見ましたが、ポイントは1人区と比例ですね。

飯田)1人区と比例。

鈴木)ここで全体の勝敗が決まってくるのではないでしょうか。1人区で野党の統一候補がうまくいっていないところは厳しいですが、選挙区によっては五分のところもあります。比例で維新のブームが続くのかどうかというところも含めて、その辺りがポイントになってくると思います。

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