亡くなって改めて思う、安倍元総理の海外からの「高い評価と存在感」
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外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が7月15日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。7月8日に亡くなった安倍元総理について解説した。
増上寺に設けられた献花台には一般の弔問客が長い列を ~多くの人に尊敬されていた
飯田)1週間が経ちました。この1週間はいかがでしたか?
宮家)がっくりですよ。このようなショックは経験したことがありません。
飯田)宮家さんは産経新聞に「宮家邦彦のWorld Watch」というコラムを書かれていますが、「かくも早く安倍晋三元首相の追悼コラムを書くことになるとは夢にも思わなかった」という書き出しでした。
宮家)夢にも思わなかったですね。先日、ご葬儀があって、間に合って参列できたのですけれども。驚いたことが2つありました。1つは、一般の弔問客の方の長い列が増上寺だけではなく、自民党から官邸、そして国会へと続いて、本当に多くの方が見送られた。それを見て、安倍さんは私が想像した以上に尊敬されていたのだなと思いました。
飯田)私は増上寺に取材で行っていたのですけれども、車が出ていくところで大声があがったり、いろいろあるのかと思っていたのですが、みんな静かに拍手をして「ありがとう」と言う言葉が多くありました。また老若男女、さまざまな世代の方々が来ていました。
宮家)立錐の余地もなく、動けなかったですよ。
安倍元総理への外国からの高い評価
宮家)2つ目は、外国からの評価です。おざなりなメッセージがくることはよくあるのだけれど、今回はまるで違う。基本的には世界中から高い評価があり、しかも安倍元総理が日本を変えた、日本の声が世界に聞かれるようになったと言われている。日本をまったく知らないアメリカの大統領が「日本に注目した」とまで言っているのです。トランプ大統領のことですがね。
飯田)なるほど。
宮家)確かにその通りだなと思います。外から見ていた方が、客観的に見られるのだなと思いました。失ってみて、いかに偉大であったかということがわかる。
国葬は順当なこと ~日本にとっても重要な機会となる
宮家)いろいろ議論はありましたけれどもね。内政的に議論があることはわかりますが、少なくとも外交的には、日本を対外的に代表し、リードしたという点で稀有な存在だと思います。国葬は順当ではないでしょうか。いろいろ悩んだのかも知れませんが。
飯田)岸田総理が。
宮家)国葬となれば、外務当局、警察等々、関係者の方は大変です。大きなイベントになるし、弔問外交も含めて活発な政治的、国際的に大きなな意味を持つことになると思います。しかし当然ながら、やはり国葬は重要な、そして必要なものだろうと思います。
飯田)海外から2000件くらいにのぼる弔意が示されたという報道もありました。国葬となると、国連加盟国からさまざまな代表の方がいらっしゃることになるのでしょう。
宮家)大きなイベントになることは間違いない。日本にとっても極めて重要な機会になると思います。
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