「暴力でなければ変えられないような状況を私たちがつくってしまった」という言論は明らかに「暴力肯定論」

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ジャーナリストの佐々木俊尚が9月21日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。東京大学・國分功一郎教授の研究室がYouTubeで配信した安倍元総理の「国葬を考える」という議論について解説した。

安倍元首相銃撃犯移送 鑑定留置のため奈良県警奈良西署から移送される山上徹也容疑者=2022年7月25日午前10時14分、奈良市 写真提供:産経新聞社

安倍元総理の国葬を考える ~識者6人による議論をYouTubeで配信

飯田)佐々木さんはツイッターで「暴力革命を肯定するSNS」について意見を述べていらっしゃいます。安倍元総理の銃撃暗殺事件の山上容疑者についてですが。

佐々木)「国葬に反対である」という意見はもちろんわかるのですが、それが拗れて、「山上容疑者は暴力で何とかするしかなかった」と言う人がSNSに現れてきています。SNSという場は、ときにはおかしなことを言う人が何人かはいるのですが。

「暴力でなければ変えられないような状況を私たちがつくってしまった」という発言は暴力を肯定してしまっている

佐々木)昨日(20日)ツイッター上で議論していて驚いたのは、東京新聞が記事にしているのですが、「国葬を考える」という東大の國分功一郎さんが主催した有識者6人の議論を、YouTubeで配信したらしいのです。左派の言論人として有名な京都精華大学の白井聡さんも、パネリストとして参加しています。

飯田)政治学者の。

佐々木)彼は国葬反対の議論のなかで、「山上徹也容疑者の思うつぼだという批判があるが、暴力でなければ変えられないような状況を私たちがつくってしまった」と言っています。これは明らかに暴力肯定論ではないですか。それを大学の先生であり、左派の言論人として知名度の高い人が言い、東京新聞が記事にするという。これは行き過ぎなのではないかなと思います。暴力を肯定してしまっているわけですからね。

反対の立場を通すと、「旧統一教会擁護だ」と言われてしまう ~反対しにくい宗教問題を逆手にとって言いにくい状況になり危険

飯田)言論の自由に対し、選挙においてあのような事件があったことは、それを完全に踏みにじったものであって、自由やリベラルを標榜する人たちはむしろ怒らなければいけないと思うのですが。

佐々木)右派の人が同じことを言ったら袋叩きにあい、キャンセルされて、准教授の座を追われるくらいだと思うのですよ。こういうことを言っても、左派の人たちもマスコミも騒がない。むしろ許されてしまうという状況はどうにも理解できません。

言論が弾圧されて、おかしな方向に風潮が変わっている

佐々木)まさに戦前回帰というか、言論が弾圧されて、おかしな方向に風潮が変わっていく。それこそ二・二六事件が起きたのも、まさにこちら側からきているのではないかなと思います。

飯田)歴史の教科書では、「治安維持法が制定され、それによって弾圧された」と書かれていますが、そもそも論として、例えば血盟団事件や五・一五事件において、犯人の方にも分があるのだと世論が肯定してしまったところがあったわけですよね。

佐々木)そちらに傾いていって、それを背景に軍の若手将校たちが暴走したという流れです。今回もこれに対して反対の立場を通すと、「旧統一教会擁護だ」と言われてしまい、宗教の問題には反対しにくいわけです。そこを逆手にとって、意見が言いにくい状況になってしまっているのは、とても危険だなと思います。

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