キャスターの辛坊治郎が10月19日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。ヤフーがニュース配信サイト「ヤフーニュース」のコメント欄である、いわゆる「ヤフコメ」に投稿する利用者に対し、携帯電話番号の登録を義務化するとのニュースに触れ、「ストレス解消にはいいのだろうが、ヤフコメそのものに必要性があるのか」と疑問を呈した。
ヤフーはニュース配信サイト「ヤフーニュース」にコメントを投稿する際、携帯電話番号の設定を必須にすると発表した。誹謗中傷など不適切なコメントを繰り返す投稿者への対策。
辛坊)「ヤフコメ」の話です。私には「ヤフコメは必要なのか」という疑問があります。なぜかというと、基本的な知識もなくコメントを書く人がいるからです。例えば年金問題に関して、私のようにある程度、年金の構造が分かっている者からすると、明らかに前提となる事実関係が間違っているコメントが目につきます。それを書くのは自由ですが、驚くのは、そのコメントにものすごい数の「いいね!」が付いていることです。世の中に、これほど分かっていない人がいるのだと、びっくりしてしまいます。
ただ、私のようなキャスター業などを商売にしている者にとって、こうしたコメントは、実は役に立つんですよ。なぜなら、分かっていないところを見つけるきっかけになるからです。とはいえ、こうしたコメントによって間違った知識が拡散されたり、さまざまな誹謗中傷の温床にもなったりするという問題もありますから、正常化する必要があるということになったのでしょう。また、「ヤフコメはもう止めたほうがいいのではないか」という圧力が結構あるという背景も、今回の対応になったのだと思います。
これまでのヤフコメでは、同じ人がいくつものIDでコメントを書いているケースがあります。ところが、携帯電話番号をとりあえず義務付ければ、1つのIDが禁止されると、同じ人が再びIDを取り直してコメントを書くことができにくくなります。それでも、やろうと思えば、さまざまな手法があるので、できなくもありません。
ヤフコメでは、前提の事実関係を間違っていながらも他人の悪口を書くことが趣味のような人がいます。私は、こうした人と対面で話したことがあるのですが、「毎月10万円の給料で一生懸命、頑張っていて、ヤフーにコメントを書くしか楽しみがないのに、どうしてくれるんですか」と逆ギレされたことがあります。その人の気持ちを分からなくはないですが、納得はできませんね。確かにストレス解消にはすごくいいのかもしれませんが、ヤフコメの必要性には素朴に疑問があります。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)