3月19日(日)、スポーツライター金子達仁がメインパーソナリティを務めるラジオ番組「The Deep」(ニッポン放送・毎週日曜20時~20時20分)が放送。元スピードスケート・オリンピック北京大会の女子団体パシュートで銀メダルを獲得した高木菜那が出演。現役時代のスケートを振り返り、引退記者会見の裏側を明かした。
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金子達仁・高木菜那
一流アスリートたちをゲストに迎え、スポーツの面白さや、アスリートの心の奥底にある想いを届けていく番組、「The Deep」。高木は、2018年平昌オリンピックでは、女子団体パシュートでオリンピックレコードを記録。マススタートも合わせて、日本の女子選手初の同一大会での2つの金メダルを獲得。2022年北京オリンピックでは女子団体パシュートで銀メダル、個人1,500mで8位入賞を果たし、同年4月に引退した。今回番組では、スケートが自身にとって、とても大切なものだったと引退後に気づいたと語った。
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高木菜那
金子:小学校2年生からスケート始められて、人生の半分以上、ともにスケートと歩んでこられたじゃないですか? それがなくなる。自分で別れを告げる。ぽっかり穴があきませんでした?
高木:まぁ……あきましたね。
金子:あきました?
高木:あきました。そのぐらい、私にとってすごく大切なものだったんだな、っていうのを改めて感じた時間でもあったので。それはすごく良かったなと思います。
金子:引退の記者会見で「妹がいて良かった」って仰っていた。これすごく印象的だったのと、「でも、辛いことも多かった」と仰っていた。最終的には乗り越えたということだと思うんですが、妹さんがいて辛かったこと、何が思いつきますか?
高木:何が思いつくかっていうか、ほぼそれです。
金子:ほぼそれ!?
高木:はい。私のスケート人生で辛かったことっていったら、多分ほぼそれです。その……難しいですね。妹と比較されていた時もありましたし、自分自身で比較してしまっていたこともすごく長かったので。そういうことを乗り越えるってことでも辛かったですし、認めなきゃいけないこともたくさんありましたし。
金子:うん。
高木:それでも、私がここまでになれたのは切磋琢磨できた仲間だったり、妹の存在はすごい大きかったなと思うので。一緒に戦えて良かったなと思いますし。でも、これからも色々と私が乗り越えなきゃいけないことは、まだまだあるなとも思っています。
金子: うーん……。簡単じゃないですよね。
高木:そうですね。言葉で表せるほど簡単なことではないかなとも感じていますね。
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金子達仁
その後、北京五輪での転倒についても話が及んだ。高木は、「正直思い出したくもない」と前置きをした上で、「自分の中ではしっかり受け止めてあげないと、第2章の新しい人生を色濃くしていくためにも。」と語った。金子は、「今日の話では聞ききれなかった、もっとすごい痛みや苦しみに直面して乗り越えられた方なんだろうなと感じた」と言い、次の対談の機会に期待する様子だった。
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