辛坊治郎が3月23日（木）、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか！』に出演。21日に岸田文雄首相がウクライナを電撃訪問した際のメディア報道について、あらためて言及。権力とマスコミの関係性について言及した。

ウクライナを出国し、ポーランド南東部プシェミシルの駅のホームを歩く岸田首相（右から２人目）＝2023年3月22日（共同）

『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか！』月～木曜日　15時30分～17時30分　生放送

辛坊は、21日の岸田首相ウクライナ電撃訪問の報道について、隣国ポーランドからウクライナへ向かう列車に岸田首相が乗り込む映像付きで、日本テレビがいち早く報じたことについて「意図的なリークです。証拠があるんです」と切り出した。

当日午前11時30分から放送された日本テレビの昼のニュース番組の冒頭が第一報だったことを挙げ、「編集の終わった、電車に（岸田首相が）乗り込むときの映像が出ている」と指摘。「これが本当にスクープなら、編集する映像の原本を手に入れた段階、つまり最初の情報が出た瞬間に速報を打つはず」と、日本時間の同日午前9時20分頃の段階で第一報を打っていたはずだと語った。

さらに、「速報を打たずに映像を向こうから送らせて、編集作業をして11時30分の昼ニュースの頭に編集の終わった映像を出すということは、“11時30分昼ニュース解禁”で話がついていたということ」と断言。NHKも同じだと話した。時間が11時30分であった理由については、岸田首相の乗った列車がウクライナ国境を越えた後のタイミングをはかったためだと述べた。

「もし本当に特ダネだとするならば、知ってて隠していて他社に抜かれるというのが一番おそろしい。だから、わかった瞬間に速報を打つものだが、今回11時30分まで黙り通している」とも付け加えた。今回、日本テレビとNHKが事前に情報をつかみ、映像を撮れたことについては「普段からしっかりお付き合いをして、食い込んでいる」からだと言及。他の事案における検察など国家権力と特定メディアの関わりを挙げ、「ある一定の権力機構と普段からお付き合いをすることによって、ほかの社が得られない特ダネを得られるということはあるが、権力とマスコミのあり方としてどうなんだという議論はある」と締めくくった。