キャスターの辛坊治郎が4月27日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。首都圏の首長らが集う「九都県市首脳会議」が26日、過度な色使いや発光を伴い繁華街を走る広告宣伝車について走行規制を検討することで一致したことを巡り、「日本全体を対象にしなければ、いつまでも追っかけっこは終わらない」と苦言を呈した。
首都圏1都3県の知事と5つの政令指定都市の市長は、トラックの荷台に大型の広告を提示する広告宣伝車のデザインについて、統一的な規制の在り方を検討することで合意した。風俗営業などを宣伝する車が後を絶たないため、広域的に連携して街の景観を守りたい考えだ。
辛坊)広告宣伝車は風俗関係の人材募集の広告がすごく目立ちますが、最近はテレビ番組の広告を掲げているものも見かけます。日本経済新聞によると、広告宣伝車の使用料は、車両代やデザイン料、ドライバーの人件費、燃料費などをパッケージにして2週間で約180万円だそうです。安いのか高いのかよく分かりませんね。私も今度、新しい著書を出版したら広告宣伝車を走らせようかと思いましたが、意外に評判がよくないようです。
その理由は、「それでなくても道が渋滞しているのに、邪魔だ」「大音量がウザい」という声が結構あるようなんです。そうなると、宣伝効果としてはあまりよくないのではないかとも思えてきます。
こうした悪評に配慮する形で、公益社団法人東京屋外広告協会が、広告宣伝車を審査するようになりました。ただし、東京都の屋外広告物条例に基づき、都内ナンバーの広告宣伝車に対し、発光の制限やデザイン審査を受けることを求めているにすぎません。つまり、条例が適用されない他県ナンバーの車両が流入してくることが問題となっています。条例適用外の他県ナンバーは、いわば抜け穴になっているわけです。そこで、神奈川、千葉、埼玉の3県と、その5つの政令指定都市も歩調を合わせようということになりました。
しかし、これでは1都3県以外で取得したナンバーの車両は、相変わらず規制の対象外です。都心から遠ざかれば遠ざかるほど、移動にかかる燃料費などは高くなるでしょうが、地方は維持費などが安く済みます。私は何でも規制をかけることをよしとする立場ではありませんが、本気で規制しようとするならば、日本全体を対象にしなければ意味がないと思います。そうでなければ、いつまでも追いかけっこは終わりません。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)