「あおり運転」厳罰化3年 いま留意すべき2つのポイント

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2019年に茨城県の常磐道で起きた、あおり運転を受けた男性が殴られてけがをした事件。ネットなどの拡散で社会問題化され、その防止策として、2020年6月30日に道路交通法が改正、厳罰化された。あれから3年が経ち、その効果はあったのか。

「あおり運転」厳罰化3年 いま留意すべき2つのポイント

【常磐道あおり運転】常磐道でおきたあおり運転事故で茨城県県警により行われた実況見分。上の黒い車が容疑者車両、下の白車が被害者車両。容疑者が威嚇するシーンが再現された=2019年8月31日、茨城県守谷市 写真提供:産経新聞社

道交法改正後、当初大幅に増加した取り締まり件数は、2021年から2022年にかけて大きく減少した。

警視庁の調査によりますと、中でも前の車との車間距離を適切に取らず車間を詰める「車間距離不保持」は29.8%減少。追い越しが終わっても追越車線をずっと走り続ける「通行帯違反」は21.7%と軒並み減っている。

また、近年は免許更新時の講習で、悪質・危険な運転の危険性などについて徹底した説明が行われるようになったことや、「運転適性診断」で、あおり運転の加害者になる可能性がある運転者については「運転意識の自覚」や「安全指導」などを行うようになったことも、あおり運転取り締まりの減少につながっている可能性がある。

しかし、減ったとはいえ、あおり運転に遭遇する可能性は全くのゼロではない。気にすべきポイントは大きく分けて以下の2つ。

■<被害者側>あおり運転を受けたとき、どのような対処をするべきか

警視庁では「危険な運転をされてもやりかえさない」「人が多い場所に避難」「車外に出ることなくドアをロックして警察官の到着を待つ」などを対処法として推奨している。また今年2023年4月からはスマートフォンなどを介して通報者が撮影する映像を警察とリアルタイムに共有する「110番映像通報システム」の運用も始まり、すぐに被害報告ができるようになったことも、大きな進歩となっている。

■<加害者側>あおり運転をされていると相手に捉えられてしまい、トラブルや事故の原因となってしまう場合

例えば、「急な割り込み」「ハイビームやパッシング」「(クラクションなどの)警音器を鳴らす」「左車線からの追い越し」「後方車に対して不必要な急ブレーキ」などは、「妨害運転」として罰則対象となってしまう。基本はキープレフトが大事。左車線の走行を心がけ、追い越したい場合だけ右車線に出て追い越しが終わったら速やかに左車線に戻ることが最善策とのこと。

~ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』「夏の交通安全特集」8月17日放送分より

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