キャスターの辛坊治郎が9月5日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。京都地裁(増田啓祐裁判長)で同日、開かれた2019年の京都アニメーション放火殺人事件で殺人などの罪に問われた青葉真司被告(45)の裁判員裁判の初公判を巡り、「青葉被告の『やり過ぎたと思っている』などの発言の背景には、精神状態を争点にしたい弁護側の思惑があるのではないか」と指摘した。
36人が死亡し、32人が重軽傷を負った2019年7月の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人罪などに問われた青葉真司被告の裁判員裁判の初公判が5日、京都地裁で開かれた。青葉被告は起訴内容について認めたが、被害者遺族への謝罪の言葉はなかった。公判は24年1月25日の判決まで24回開かれる。
辛坊)裁判員裁判ですから、一般から選ばれた裁判員と裁判官による合議制で、判決は多数決です。最終的には、犯行時の青葉真司被告の精神状態がどうだったかについても、裁判員と裁判官が決めることになります。
被告に責任能力があったと判断された場合、まず間違いなく死刑判決が出されるだろうと思います。ですから、弁護側としては、心神喪失や心神耗弱を主張して争うしかないわけです。私は、そのせいではないかと思うのですが、青葉被告は初公判でこう発言しています。
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「青葉被告は起訴内容について『私がしたことに間違いありません。こんなにたくさんの人が亡くなると思っていなかった。やり過ぎたと思っています』と事実関係を認めた。」
~『産経ニュース』2023年9月5日10時50分より
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辛坊)これを聞かされた、ご遺族の方はやりきれないと思います。発言を裏返せば、「こんなにたくさんの人が亡くならなければ、(犯行は)成功だった」というようにも聞こえますからね。当然ながら、この発言は弁護側が承諾して言わせているはずです。青葉被告にこの発言をさせることによって、争点を精神状態にもっていきたいという思惑が弁護側にあるのではないかと感じます。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)