中国の事情に詳しい戦略科学者の中川コージ氏が9月7日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。東京電力福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出を巡り、中国が処理水を「核汚染水」と繰り返して印象操作を試みていることについて、「国内向けのアピールで、負け戦だ」と解説した。

中国の習近平国家主席(中国・北京)=2023年4月6日 AFP=時事 写真提供:時事通信
中川)処理水を巡って、中国はプロパガンダ戦を仕掛けきています。しかし、今回に関しては中国側の負け戦です。中国は合理的には日本のほうが正しいと分かったうえで、仕掛けてきています。つまり、非合理的な中でプロパガンダ戦を仕掛けなければならないという時点で、“プレイヤー”としては負け戦です。
では、なぜ仕掛けてくるかといえば、前の胡錦涛指導部時代から「汚染水だ」と言ってきたので、習近平指導部も反日姿勢を継承せざるを得ないわけです。ですから、日本としては戦いやすいといえます。事実を基に粛々と中国を追い詰めていけばいいだけです。中国は国内向けのためにプロパガンダ戦を仕掛けているので、ある意味で中国はすねに傷があるといえます。日本はそこをどんどん突いていけばいいということです。