水俣病認定訴訟 国は地裁の段階で判決を受け入れて賠償するべき 青山繁晴議員が言及

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作家で自由民主党・参議院議員の青山繁晴が9月28日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。水俣病認定訴訟について解説した。

水俣病認定訴訟 国は地裁の段階で判決を受け入れて賠償するべき 青山繁晴議員が言及

【ノーモア・ミナマタ第2次近畿訴訟判決】「勝訴」と書かれた旗が掲げられた=2023年9月27日午後、大阪市北区 写真提供:産経新聞社

水俣病認定訴訟 ~遅発性水俣病の存在も認める

水俣病の未認定患者に一時金などを支給する水俣病被害者救済法から漏れたのは不当だとして、13府県に住む128人が国や熊本県、原因企業のチッソに1人当たり450万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が9月27日、大阪地裁であった。裁判長は128人全員を水俣病と認定し、国などに合計約3億5000万円の賠償を命じた。

飯田)朝日、読売、毎日の新聞3紙が、このニュースを1面トップで掲載しています。

国は地裁の段階で判決を受け入れて賠償するべき

青山)私は自由民主党の現職議員としてはっきり申し上げますが、この判決は妥当だと考えます。いまは地裁段階ですが、国はここで判決を受け入れ、きちんと賠償すべきです。

飯田)地裁段階で。

青山)いくつか理由はありますが、端的なことを申し上げると、水俣病の最初の患者が見つかったのは1956年と見るのが一般的です。また、水俣病という病気が発生していると社会的にも認められたのが、2年後の1958年です。

飯田)社会的にも認められたのは。

青山)普通に考えれば、すぐ水俣湾に仕切り網を設置し、有害なメチル水銀を取り込んだ可能性のある魚などが湾岸などへ出て行かないよう、対策するべきですよね。

裁判で長い時間を掛け、患者の方が歳を取るのを見ているような国であってはいけない

青山)しかし、網が設置されたのは1974年1月です。18年経って、やっと網を設置した。逆に言うと18年間、メチル水銀を体内に入れてしまった魚はどこの海にも出て行けたわけです。湾内をぐるぐるしているだけというのは、あり得ないではないですか。

飯田)そのような魚だけではないですからね。

青山)メチル水銀を体内に入れてしまった魚を、まさかそうだとは思わず、ずっと食べていた国民がいても何もおかしくありません。症状から見て、同じメチル水銀の症状だと判断されれば当然、水俣病と認定するべきです。裁判でたくさん時間を掛け、患者の方々がお歳を召していくのを見ているような国ではいけないと思います。

流通網が発達しているので、水俣で獲れた魚が築地で売られていてもおかしくない

飯田)「水俣やその周辺に住んでいた人」というような認定基準がつくられましたが、魚の流通や湾の広さを考えると、基準から漏れてしまうような方々がたくさん出てしまった。何度か基準を変えていますが、結局はまだまだ漏れていたのですね。

青山)国が渋る理由として、賠償と言っても、もともとは国民の血税なので、範囲をできるだけ正確に絞らなければいけないという方向性は正しいのです。ただし、いま飯田さんがおっしゃったような内容は客観的なことであって、主義・主張の話ではありません。魚が動くだけではなく、日本は流通網が発達しているので、水俣で獲れた魚があっという間に築地で売られていてもおかしくない。もともとそのためにみんな努力してきたわけです。

飯田)流通網に乗って。

青山)その現実を踏まえないといけません。「国民の税金だからきちんとやる」という原則と何も矛盾しないことです。国民が第一であれば、命であれ、血税であれ、大事にするということですから。もう受け入れるべき時期だと思います。

客観的な事実を厚労省はじめ各省が考え、裁判の判決を待たずに総理が決断するべき

飯田)歴史を紐解くと、裁判によって判断が出て、政府側が新たな仕組みをつくるという流れを繰り返しています。今回も最終的には政治決断になるのですか?

青山)すべては政治の決断であり、私を含めた与党の考え方が大事なのですが、判決を待って「そろり」と動くのではなく、先ほど申し上げたような客観的な事実を厚労省はじめ各省が考える。加えて、総理の決断ですよね。

飯田)岸田総理の決断。

青山)裁判の判決を必ず待つのではなく、原告と言っても同じ国民ですから、おっしゃっていることが正しいと思えば、積極果敢に政(まつりごと)から変えていくべきだと思います。

飯田)政治から変えていくべき。

青山)いつも受け身で、裁判を起こした人たちがあたかも少数であるかのような印象を国民に与えるのもよくないと思います。これは政治運動ではありません。政治運動に利用されるような動きは常にありますが、それはどんなことでも起こります。

飯田)これは政治運動ではない。

青山)そうではなく、国民の命も税金も大切だという姿勢を大事にするだけです。国の理念、哲学と言ってもそれほど大袈裟なことではなく、根幹は仁徳天皇の「民のかまど」以来、民のためにある国なのです。戦争に負けてもそれが変わらなかったのは、私たちの最善最高の誇りです。

飯田)我々の誇り。

青山)例えばアフリカのODA支援でも、中国と違って、中国の利益のためにアフリカを利用するのではなく、本当に同じ人間として行っています。私たちは人種差別・人種偏見が世界のなかでも少ないのです。いい加減なことを言っているのではなく、これは世界を回って得た実感であり、すべて1つの哲学で語れることです。

飯田)みんなが想像できる、ということですね。

青山)民とは、まず祖国の同胞であると同時に、世界中で肌の色が違おうが何であろうが、同じ人間だということです。西洋が言い始める前から日本はそういう考えを持っているのですから、それを活かすときです。

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