日本の半導体産業の生き残る道 「製造工程で強みを発揮しては」専門家が解説

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経営評論家の坂口孝則氏が10月10日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演し、辛坊と対談。日本の半導体産業が生き残る道について、「半導体そのものの設計ではなく、製造工程で強みを発揮していくのは1つの手段だ」と解説した。

日本の半導体産業の生き残る道 「製造工程で強みを発揮しては」専門家が解説

※イメージ

政府は4日、半導体や蓄電池など重要物資の工場を建設しやすくするため土地利用の規制を緩和する方針を明らかにした。森林や農地など開発に制限がある市街化調整区域で自治体が工場の立地計画を許可できるようにして、農地の転用手続きにかかる期間の短縮も測る。10月中にまとめる経済対策に盛り込む方針だ。

辛坊)インテルが作るレベルの半導体を日本の半導体メーカーは作れるのですか。

坂口)全く作れないですね。日本のメーカーが今、作れる最も微細な半導体は30ナノ、40ナノのレベルです。これに対し、現在の世界の先端は2ナノを作ろうとしている段階で、量産では3ナノ程度です。

辛坊)日本政府は将来的に2ナノぐらいの半導体を完成させようと計画していると記憶しています。しかし、それが日本で完成する頃に海外メーカーがもっと進んでいたとしたら、再び陳腐化してしまいませんか。

坂口)おっしゃる通りです。将来的に、追いつかれている可能性はあると思います。

辛坊)半導体そのもののレベルでは日本はだいぶ置いていかれています。しかし、半導体材料に関しては日本がかなりのシェアを持っているのではないですか。

坂口)シリコンウエハーという材料があります。半導体の基となる円盤のような物です。前工程と後工程があるのですが、前工程はウエハーを洗って回路を焼き込み、また洗う作業で、後行程は切ったりパッケージングしたりする作業です。日本はウエハーそのものを作ることでは独壇場です。特に洗浄をはじめ、切ったりパッケージングしたりすることはかなり強いです。ただ、焼き込みはオランダがほぼ1強といえます。

辛坊)どうすれば日本は生き残れるのでしょうか。

坂口)半導体そのものの設計ではなく、半導体の製造工程で強みを発揮していくのは1つの手段だと思います。

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