米利下げは「2024年末~25年の初頭」 専門家が予想
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経済アナリストのジョセフ・クラフトが10月12日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。米FRBが発表した9月の議事要旨について解説した。
FRB、先行きの不透明感で慎重姿勢に ~高金利をどの程度の期間、維持するか
飯田)アメリカの中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)の、9月分の議事要旨が発表されました。「この先の利上げが遠のいた」ということでしょうか?
クラフト)全体的なバランスは下も上もあるという印象です。結論から言うと、もはや利上げは打ち止めに近い。年内にあと1回あるかないかです。
飯田)利上げは。
クラフト)焦点は利上げから、「高金利をどの程度の期間、維持するか」に移行すべきだという見解が示されました。
利下げは「2024年末~25年の初頭」と予想
飯田)ある意味で、この高い数字、ブレーキを踏んでいる状態をどこまで維持するか。車の速度、物価などがどこまで落ち着くかにかかってくるのでしょうか?
クラフト)もう1回利上げするかどうかですが、現在、市場は2024年7月に利下げすると予想しています。しかし、私は時期尚早ではないかと思います。今後は利下げ時期に市場が注目することになるでしょう。
飯田)2024年7月辺りは、大統領選挙が佳境に入る時期ですよね。
クラフト)ただ、市場は今年(2023年)の3月に「6月には利下げする」と織り込んでいました。とんでもなく過剰な期待なのですが、それがずれていき、いまは2024年7月の予想になっている。ですので、よほど景気が減速しない限り、2024年末~25年の初頭に利下げするのではないかと、私は予想しています。
飯田)9月の米卸売物価指数が昨日(11日)発表されましたが、予想を上回る伸びだったと言われています。まだまだ強いということですか?
クラフト)長期金利が昨日、4.7%台から4.5%台に下がったので、こちらの方が好感して株価が上がった。本来であれば、卸売物価指数がこれだけ上がるとマーケットにとってはマイナスなのですが、そこは無視して「いいとこ取り」をした感じですね。
飯田)楽観ムードを表しているようなものですか?
クラフト)そうですね。
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