東海大国際学部教授のアルモーメン・アブドーラ氏が10月17日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスとイスラエル軍の大規模戦闘で、イスラエルによるガザ地区への地上侵攻の可能性が高まっていることを巡り、「大規模な地上戦はあり得ない」と解説した。
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イスラエル軍の空爆を受けるパレスチナ自治区ガザ(パレスチナ自治区)=2023年10月9日 AFP=時事
イスラム原理主義組織ハマスへの報復として、ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザへのイスラエルによる地上侵攻の可能性が高まっている。ガザ地区では100万人が空爆や退避によって自宅を追われたとみられ、人道危機が深刻化する中、隣国エジプトとの間に人道回廊を設置することを巡って、関係国の調整が続いている。
アルモーメン)大規模な地上戦はあり得ないと思います。イスラエルは2014年に起きたハマスとの大規模戦闘でガザ地区への地上侵攻に踏み切りました。しかし、この地上戦でイスラエルはかなり大きな被害を受けました。
市街戦となると、イスラエルにはハマスの戦闘能力などについて情報が非常に不足しています。そのような状況下で軍を送り込むのは相当に無謀でリスクが高すぎますから、例えば特殊部隊を突入させるなどピンポイントの作戦であれば考えられます。ただ、戦闘そのものはかなり長引くと思います。