「ライドシェア」解禁に向け「菅前首相の剛腕に期待する」 高橋洋一が言及

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数量政策学者の高橋洋一と政策アナリストの石川和男が10月19日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。コロナ前の9割超に回復した訪日観光客について解説した。

「ライドシェア」解禁に向け「菅前首相の剛腕に期待する」 高橋洋一が言及

2021年6月3日、挨拶する菅総理~出典:首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202106/03ikenkokan.html)

9月の訪日観光客、コロナ前の9割超に回復

日本政府観光局が10月18日に発表した9月の訪日外国人数は、前年同月比10.6倍の218万4300人だった。コロナ前の2019年同月比96.1%まで回復し、前月(85.6%)からさらに上昇した。円安も追い風となってコロナ前の水準が目前に迫っている。

円安効果もあっての回復

飯田)消費額も増えていて、客単価は相当よくなっていると言われていますが、どう思われますか?

石川)2019年10月と比べて96%なので、人数的にはほとんど誤差の範囲です。完全に戻っていると言えます。

飯田)そうですよね。

石川)嫌なのは円安だからというところです。これはよし悪しなのですが、何となく日本経済を見ると、円安に行き過ぎているのではないかと思います。コロナ前の為替レートと同じくらいの水準で考えて、「96.1%まで回復」と言われるならいいのですが、やはり円安効果もあると思います。観光としてはそれでいいのかも知れませんが。

今後の課題となるオーバーツーリズム問題

石川)一方で、オーバーツーリズムと言われていますが、人数が増えれば増えるほど迷惑行為なども増えます。これは今後の課題かも知れません。

飯田)コロナ後の。

石川)観光立国と言っていますが、地元で嫌がられたら、それはそれでいろいろな問題が出てきます。

「ライドシェア」が持つ可能性

飯田)総理官邸では昨日(18日)、観光立国推進閣僚会議が開かれました。オーバーツーリズムの対策パッケージを決定し、混雑時に鉄道運賃の引き上げを認める制度などが盛り込まれたそうです。オーバーツーリズム対策はどこまで効くのでしょうか?

高橋)ライドシェアが議論になっています。ライドシェアには、タクシーと二種免許という2つの障害があって、なかなか進まないのです。タクシー以外のところを認めるか、あるいは二種免許の取得を簡単にして、「限定二種免許」のようにするという2つの案があります。ただ、前者は国交省の所管で、後者は警察の所管です。ともにすごく大変です。

飯田)ともにすごく大変。

高橋)多分、警察の方が大変ですね。だから私は剛腕・菅さんに期待しているのです。

飯田)菅義偉前首相に。

高橋)菅さんもやりたくてうずうずしているから、ゼロ回答はなさそうな感じだと思っています。限定二種の方が少し時間は掛かりそうですが、タクシー会社以外のところを認めると、これもまた大変です。でも、どちらかを組み合わせるとライドシェアは上手くいくのではないでしょうか。それほど大きな法律改正も必要ありませんし、菅さんの得意分野だと思います。

飯田)地方や観光地の担い手不足が言われるところを、まずケアする。

高橋)いまでも特区では白タクを認めていますよ。それは一種免許が使えるのです。「一種免許では危ない」と言う人がいますが、二種免許を取るのはかなり難しいのです。

飯田)二種免許が必要となると。

高橋)「限定二種免許」として、「落ち着きどころはこうですよ」と言うと、「わかった」と言う人が多いですね。オーバーツーリズム問題のなかで、この機会にライドシェアが解決されれば一歩前進かなと思います。

石川)ライドシェアについては、いろいろな議論があって、反対する人がいるのもわかりますが、単純なことです。「乗りたいときにタクシーが拾えず、乗れなくなってしまった。運搬手段をどうしますか?」という話です。例えば、乗る人と乗せる人をスマホなどでお互いに登録させて、お互いに「この人は安全だ」と確認できれば、「お金を貰ってもいい」ということで風穴を開ける。こういうことをやって欲しいですね。

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