国に最大100億円供託表明 旧統一教会会長 「何の意味もない」辛坊治郎が解説

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キャスターの辛坊治郎が11月7日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長が同日、高額献金被害を訴える元信者らに対する補償に充てるため、60億~100億円を政府に供託する考えを表明したことを巡り、「教団に解散命令が出なければ、返還されるだけだ。何の意味もない」と解説した。

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長は7日、解散命令請求を受けて会見し、謝罪した。「教団財産の60億~100億円を国に供託する」と述べ、そのための制度づくりを国に求めた。そのうえで、解散命令請求について「到底受け入れることはできない」と述べた。

会見し返金について説明する、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長=2023年11月07日午後、東京都渋谷区 写真提供:産経新聞社

会見し返金について説明する、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長=2023年11月07日午後、東京都渋谷区 写真提供:産経新聞社

辛坊)宗教法人である旧統一教会が将来の賠償請求に備え、60億~100億円を日本政府に預けたいと言っているわけですが、国が受け入れる制度は現在ありません。仮に政府が実現させようとすれば、制度を新たにつくらなければなりません。言うのは簡単ですが、現実問題として実現のハードルは低くないと思います。

テレビのワイドショー番組を見ている人の中には、勘違いしている人が多いと思います。岸田文雄政権としては、マスコミがこれだけ騒いでいるから、裁判所に解散命令請求は出しておかないと、世論が納得しないだろうと考えているのだと思います。ある意味のポピュリズム(大衆迎合主義)的な発想にすぎません。岸田政権は、解散命令請求を裁判所が認めるとはおそらく思っていないはずです。

過去の判例からして、今回のケースで解散命令請求を裁判所が認める可能性はかなり低いだろうという気がします。裁判はおそらく数年かかりますから、最終的な結論が出る頃には岸田政権がなくなっている可能性もあります。ですから、とにかく目先のポピュリズムのために岸田政権は動いているだけの話です。

そう考えると、仮に新たな制度ができ、教団が100億円を供託した場合に何が起きるでしょう。解散命令が最終的に出ず、教団が解散しないことになると、政府に預けたお金はそのまま教団に返還されるだけのことです。つまり、何の意味もありません。

番組情報

辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!

月~木曜日 15時30分~17時30分 

番組HP

辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)

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