航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏が12月20日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。年末年始のお得な旅行について、「海外ならソウルとハワイが安い。国内の新幹線『のぞみ』利用は1月1日に」とアドバイスした。
JTBが発表した12月23日~2024年1月3日までの年末年始の旅行動向調査によると、約58万人が海外旅行を予定している。1人当たりの海外旅行費用は22万2000円となる見通しで、旅行先は「ハワイ」が最も多い17.3%を占め、次いで「韓国」16.7%、「東南アジア」14%となっている。また、国内旅行は2800万人と予想されているが、1月6~8日の3連休にシフトする人もいると予想されている。1人当たりの国内旅行の平均費用は4万1000円で、過去最高になりそうだ。
鳥海)これから間に合う年末年始のお得な旅行を2カ所紹介します。飛行機の便数と座席数が多い方面が、ここにきて値崩れが始まっています。
1カ所目は韓国・ソウルです。成田空港出発の韓国の航空会社であれば、12月29、30日に出発し、1日2日に帰ってくる日程だと、ほぼ5万円台で往復航空券が買えます。私もびっくりしました。滞在ホテルも1室2人利用で1泊2万~2万5000円ですから、2人で割れば、そこそこの値段で泊まれます。
もう1カ所はハワイです。航空券に関しては、コロナ禍前と比べ、この年末年始は安いです。こちらも衝撃でした。全日空(ANA)便であれば、12月29日出発、帰りが現地を1月1日発、日本に2日着ですと、ほぼ15万円で往復できます。燃油サーチャージや空港税も込みです。いつもの年末年始ならば、25万~30万円が相場ですので、安くなっています。ANAはエアバスA380という2階建て520席の飛行機を成田―ホノルル間で毎日2便飛ばしています。ANAのハワイ路線専用の特別塗装機で、「フライングホヌ」と呼ばれています。
ただ、ハワイの問題はホテルです。ワイキキビーチ沿いに、さまざまな有名チェーンホテルが立ち並んでいますが、この年末年始はどれだけ安くても1室2人で1泊12万円以上します。しかも、オーシャンビューではありません。ビーチ沿いから少し内陸に入れば、1室2人で1泊2万5000円~3万円ぐらいのホテルはあります。ですから、ビーチ沿いでなければ、20万円以下で3泊5日のハワイ旅行に行けます。格安です。
逆に、バンコクやシンガポールは高いです。東南アジアは1年前と比べて3万~5万円は上がっています。香港も上がっています。アメリカ本土も高いですね。
国内旅行は、12月29、30日の午前から夕方までは東海道・山陽新幹線「のぞみ」の下りがほぼ満席となっており、ピークです。今年の仕事納めが28日に集中しているからでしょう。一方、空いているのは上りも下りも1月1日ですから、「のぞみ」を利用するなら狙い目です。ホテルの取り方としては、複数人で出かける方がツインやトリプルといった広めの部屋を望む傾向があるため、むしろシングルが空いています。ですから、複数人で出かける方は、人数分のシングルを探したほうが予約の取れる確率は高いです。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)