数量政策学者の高橋洋一が1月9日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。政治資金規正法違反容疑で逮捕された安倍派の池田佳隆衆議院議員について解説した。
自民党の政治資金パーティーをめぐる事件、逮捕された池田議員が証拠データの廃棄を指示か
自民党の政治資金パーティーをめぐり、安倍派に所属する池田佳隆衆議院議員が逮捕された事件で、東京地検特捜部が12月に池田容疑者の事務所などを捜索する前、関係先にあった記録媒体のデータが壊されていたことがわかった。特捜部は池田容疑者の指示があったと見て捜査している。
飯田)1月7日に池田議員が逮捕されました。逮捕理由の1つに、証拠隠滅の可能性があると言われています。
高橋)逮捕されたのですから、証拠隠滅と逃亡しかありません。逃亡はないでしょうから、証拠隠滅の方だと思います。私は以前X(旧ツイッター)に「もしかすると逮捕されてしまうのではないか」と書きました。なぜかと言うと、捜索に来る時間を掴むのはそれほど難しくないのですが、東京地検の人が家宅捜索に来た際、「出てくれ」と言っても出なかったのです。「これは捜査協力しないな」という感じでした。穿った見方をすれば、そのときに証拠を隠滅していたと考えることもできますよね。
飯田)応じなかったということは。
高橋)普通なら政治資金規正法違反は形式犯なので、帳簿などがあれば、それを押さえて終わりであり、拘束する必要はないのです。
大野泰正参院議員、谷川弥一衆院議員も虚偽記入容疑で立件する方針の特捜部
飯田)一義的には会計責任者が責任を問われるので、議員本人に結び付けるのが難しいという話もあります。
高橋)難しいのですが、「どのような指示があったのか」という話なので、議員と会計責任者の両方に聞けば大体わかります。
飯田)指示があったのか、なかったのか。いまのところ、池田議員と政策秘書が逮捕されていますが。
高橋)あとは大野伴睦さんの孫である大野泰正さんと、谷川弥一さんも虚偽記入容疑で立件する方針のようです。
飯田)受けていた還流の金額が大きいと言われています。
高橋)特捜部内で立件の目安を「4000万円超」としたからだと思います。派閥の事務総長がどうなるかは、このままだとよくわかりません。国会日程は1月22日という話も出ていますよね。そろそろ固めていかないと。
飯田)22日や26日など、いろいろな説がありますが、2週間ないくらいですね。国会が始まると議員には不逮捕特権が適用されます。
高橋)逮捕しなくても立件できてしまえばいいのですが、1つの区切りとして国会開催前までに終えたいから、100人規模の検事を投入したのだと思います。
震度7以上の地震が発生した場合、通常1ヵ月で補正予算を組む
飯田)国会が始まっても捜査しているとなると、「この状況では審議に応じられない」と野党側も言うでしょうし。
高橋)今回は地震がありましたよね。これまで震度7以上の地震があったときは、ほぼ1ヵ月で補正予算を出しています。阪神・淡路大震災のときは1月17日でしたが、約1ヵ月で出していました。
飯田)2月の半ばくらいには。
高橋)そこで出さないとまずいのです。予備費で対処していると、もう1つ自然災害が起きたときにパンクしてしまうので、補正予算を出すのが普通です。それに、このような補正予算ならすぐ通りますよね。審議には補正予算を出すという手もあるし、やらないと逆におかしいと思います。
飯田)これだけの緊急事態ですからね。今回はまず40億円規模で出される方針ですが。
高橋)あれは「プッシュ型支援」のものだけです。いままでの震度7の災害の場合、大体5000億円~1兆円の間ですね。そのくらいの補正予算を出し、予備費で組んでおくのが普通です。やらなければ変ですね。
飯田)その辺りも含めて国会日程がどうなるのか。
補正予算を組む話は出ていない
高橋)22日に始めればすぐ補正予算が出せるので、ちょうどいいと思います。
飯田)1~2週間くらいで。
高橋)それほど難しくはありませんからね。基本的に予備費なので、「ドン」と積むだけですから。
飯田)何にでも使えるような予算として設定しておく。
高橋)「災害関係だ」と言っておけばいいのです。その予備費ということですから。補正予算を組まない手はないと思いますが、いろいろな人に話を聞くと、「そんな話は全然出ていない」と言われます。
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