2024年日本経済予測 「全体で減速はするが、底堅い回復」エコノミストが解説

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第一生命経済研究所首席エコノミストの永濱利廣氏が1月10日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。2024年の日本経済について、「全体で減速はするが、底堅い回復」と予測した。

※イメージ

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辛坊)大きな目線で今年1年の日本経済を占っていただけますか。

永濱)日本経済全体で減速はしますが、底堅い回復だとみています。

辛坊)ここ数日、日経平均株価が大幅続伸しています。株価は、どうなりそうですか。

永濱)株価は結構上がると思います。前半は軽く調整するでしょうが、年末にかけてはもう少し上がるのではないでしょうか。

辛坊)為替は、どうでしょう。

永濱)為替は今年の年末で、130~135円の間ぐらいの円高とみています。

辛坊)金利は、いかがですか。

永濱)政策金利については、日銀が今年の前半にマイナス金利を解除するでしょう。時期は春とみています。春闘の結果が出てくるのを、ある程度確認してからになると思います。おそらく4月ではないかという気がします。ただ、長期金利はそれほど上がらないとみています。海外の金利が欧米の利下げサイクル入りですから、日本の金利も抑えられ、0%後半ぐらいで落ち着くのではないでしょうか。

辛坊)賃金動向は、どうなるでしょう。

永濱)春闘の賃上げ率は、2023年が30年ぶりに3.6%でしたが、今年は4%程度はいきそうな感じです。

辛坊)4%上がると、実質賃金はプラスになりますか。

永濱)微妙です。賃上げ率4%で、名目賃金は2%ちょっと増える感じです。ただ、インフレ率については、今年の年末までみてもおそらく2%を切らないかもしれません。仮に実質賃金のプラスが明確になるとすれば、むしろ2025年以降という感じがします。

辛坊)実質賃金はすでに20カ月連続のマイナスです。これがあと1年間も続くと、かなり貧乏になった感じがします。

永濱)そうですね。ただ、今年については賃金に含まれないものとして定額減税が入ってきます。政府は「実質賃金はプラスにならないけれども、実質可処分所得でみるとプラスになる」としています。

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