新NISAは「放ったらかし」がいい 専門家が解説

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経済アナリストの馬渕磨理子が1月5日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。1月1日からスタートした新NISAについて解説した。

新NISAは「放ったらかし」がいい 専門家が解説

※画像はイメージです

新NISAが1月からスタート

個人が株などの投資に対する税優遇が拡充される新しいNISA制度が1月1日から始まった。NISAでは株や投資信託などで得た利益に掛かる約20%分の税が非課税となるが、新NISAでは「つみたて投資枠」がこれまでの年間40万円から120万円に、「成長投資枠」が年間120万円から240万円にそれぞれ拡充される。また、これまでは2つの枠のどちらかを選ぶ形だったが、併用も可能になる。

飯田)新制度になり、非課税の保有期間も無期限化されます。

馬渕)今年(2024年)からスタートしており、使いやすい制度になっています。飯田さんはどうされていますか?

飯田)スタートには完全に乗り遅れています。

馬渕)いつから始めても大丈夫なので、焦らずに考えてください。

20~30年掛けて3000万円をつくるイメージ

馬渕)従来のNISAよりも使いやすく、枠が無期限に広がりました。投資というイメージがあるので「危ないのではないか」という声もありますが、「もう1つ、ちょっと増える貯金の口座がある」というくらいの感覚です。「投資で2~3倍にする」というより、月々1万円くらいをNISA口座に入れて、少しパフォーマンスのいい世界株などに投資を回し、「20~30年掛けて3000万円つくりましょう」というイメージです。贅沢なランチを少し我慢して、月に1万円くらい預けていく感じでしょうか。

飯田)放っておいてもいいのですか?

馬渕)できれば放ったらかしがいいです。毎日売ったり買ったりすることはまったく求められていません。月に1回、定期的に購入して放ったらかしにしておき、20年後に数千万円の資金をつくるような制度になります。

上向きな地域を投資対象に選ぶ

飯田)放ったらかしにしておいたら、「上がったり下がったりして資産がなくなってしまうのでは」と思いがちですが。

馬渕)投資対象は選んだ方がいいです。例えば人口が増加していく地域や、GDPが拡大していく地域。あるいは金融マーケットがある程度成熟している国などを選べば、おのずと対象が決まってきます。全世界なのか、アメリカなのか、日本なのか……。基本的にそういった国は、この何十年間かを見てもパフォーマンスが上向きなので、そこに投資する判断ができれば、そこまで大きな損失が出ることもないでしょう。長い時間を掛けたら、しっかりとリターンが出ることになります。

いつでも好きなタイミングで引き出せる

飯田)日本では失われた30年などと言われ、なかなか成長の実感がわきませんが、世界全体で見ると年間2~3%くらいはコンスタントに成長し続けているわけですよね。

馬渕)人口爆発が起きているわけですから、全世界規模で見ればもちろん経済は拡大しています。そこに投資するのです。全世界のものだと、平均の年利回りが9%くらいのいい商品もあるので、そこにNISAを使っていく。

飯田)「自分は年金をもらうくらいだからもういいよ」ではなく、高齢の方でも運用できますか?

馬渕)もちろん50歳からでも大丈夫です。そういった方は所得も高い方が多いので、月々2万円を20年間投資すれば、結構な資産形成ができます。若い層から年配層まで参加できるような制度になっています。

飯田)1回入れたら引き出せませんか?

馬渕)いつでも好きなタイミングで引き出せます。そこが魅力です。お子様の大学費用や、自分が病気になったり、結婚したり家を買うようなときにお金が要りますよね。そのときに引き出せないと困るので、ライフプランに合わせやすい制度でもあります。

飯田)もう1つの口座のように考える。

馬渕)3~5年くらいだと株価の値動きで大きく下落し、一時的に損が出る可能性はもちろんありますが、15~20年掛ければ、しっかりパフォーマンスが出るような制度です。ぜひ使ってみてください。

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