数量政策学者の高橋洋一が1月9日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。羽田空港の衝突事故について解説した。
羽田空港での衝突事故から1週間
飯田)1月2日に起きた羽田空港での衝突事故から1週間が経ちましたが、閉鎖されていた羽田空港のC滑走路は1月8日から運用が再開されています。
高橋)画像も出ていますし、航空管制は人が聞くことができるので、すぐに公開されています。公開されたものを見ると、単純と言えば単純で、JALの方には着陸許可が出ていたけれど、海保機には出ていなかったようです。あとは「管制がそれをどこまでわかっていたのか」という話です。管制の方で気付けば回避できるのですが、管制も気付けなかったところが事故の本質だと思います。
飯田)事故に関する記事もいろいろと出ています。
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『国の運輸安全委員会は、海保機側の「指示誤認」と管制官と日航機側の「回避行動」に調査の重点を置く』
~『羽田衝突、発生前2分間にミス連鎖か』日本経済新聞(2024年1月9日配信記事)より
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高橋)基本はやはり、許可が降りていないのに海保機が入ってしまったのがいちばんの問題ですよね。そして、それに気付かなかった管制官の問題。普通に考えれば、すべてモニタリングしているので画面には出ているはずですが、見ていなかった可能性があります。
飯田)画面では警告が出るようになっていたそうですね。
高橋)音が出れば簡単ですよね。音が出ないシステムというのは、そもそも私にはよくわかりません。
飯田)音は出ずに、モニター上で色が変わるという。
高橋)「色が変わるのであれば音も出せばいいのに」と思います。重大な話ですからね。
「ナンバーワン」という指示を進入許可と誤認した海保機と、それに気付かなかった管制官
飯田)「ナンバーワン(1番目)です」という指示があって、それを進入許可と誤認したのではないかという話もあります。
高橋)おそらくそうなのでしょうね。海保機が勘違いしてしまったのが基本で、それに気付かなかった管制という構図だと思います。
被災地を目指して離陸する直前に衝突した海保機
飯田)8日には亡くなった海保の方々のご遺体引き渡しがあり、羽田基地では同僚の方々が見送ったという記事も出ています。職務において殉職されたという形です。能登半島地震の発生を受け、被災地向けの物資を運搬するため、新潟航空基地を目指して離陸する直前でした。警察も含めて調査していますが、「事故調査の前に司直が入るのはどうなのだ」という指摘もあります。
高橋)先に事故原因を究明するべきだと思います。警察が入ってしまうと責任問題の話になりますからね。それよりも、まずはファクトを押さえる。みんなが見ているなかで進めているので、簡単だと思います。
飯田)交信記録も出ていますからね。
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