キャスターの辛坊治郎が1月18日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。自民党の派閥を巡る「政治とカネ」の問題について、「中選挙区時代の派閥には良い効果もあった」と解説した。
自民党の浜田靖一国対委員長は17日、立憲民主党の安住淳国対委員長と国会内で会談し、今月26日召集の通常国会について、岸田文雄首相の施政方針演説を30日に行う日程を提案した。また、「政治とカネ」の問題に関する衆参両院の予算委員会の集中審議を29日に行う案も示した。これを受けて18日午前、立憲民主党が自民党の提案を受け入れる考えを伝え、審議の日程が合意された。
辛坊)あまり誰も指摘しないのですが、「政治とカネ」を巡って中選挙区時代は派閥に良い効果もあったと、私は思っています。戦後の日本の歴史は、ある意味で自民党内の政権交代によって成り立ってきました。中選挙区時代には、その自民党内の政権交代に国民が関与できていたのです。
説明します。5人区であれば、自民党は国会で過半数を占めるため、派閥を通じて候補者調整を行ったうえで最低3人の当選を目指しました。選挙では自民党の候補者には派閥名が明示されます。これが国民にとって役立っていたのです。
例えばA派支配の政治に対し、「A派はお金に汚すぎるから、同じ自民党ではあるが、B派を軸に自民党内で政権交代させよう」という意図で票を投じることができました。つまり、有権者が自民党内の政権交代に関与することができたわけです。それが中選挙区時代です。
今は小選挙区制ですから、1つの選挙区で1人しか選べません。つまり、当該選挙区の自民党の候補者の派閥を、国民が「政治とカネ」の問題で排除することができないわけです。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)