キャスターの辛坊治郎が1月30日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)の月探査機「SLIM(スリム)」が29日、運用を再開したことについて、「昼の月面温度は100度を超える。数日間の“命”だ」と解説した。
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変形型月面ロボット(LEV-2)「SORA-Q」が撮影・送信した月面画像 クレジット:JAXA/タカラトミー/ソニーグループ(株)/同志社大学 撮影日:2024/01/20
日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)の月探査機「SLIM(スリム)」が29日、運用を再開した。SLIMによる分析は、これまでより長期にわたる将来の月探査計画に役立つかもしれないといわれている。
辛坊)地球の自転は1日、つまり24時間で、地球の公転は1年、つまり365日です。これに対し、月の1日は地球の約27日に相当します。また、月の自転と公転の周期は不思議なことに同じです。自転と公転が同じであるため、地球から見える月は常に同じ側面です。太陽光の当たり方によって、満月になったり新月になったりしますが、いずれにしても地球からは月の裏側を見ることはできないわけです。
これまでの月探査機は必ず日の出か日没のギリギリのところで着陸のタイミングを合わせてきました。理由は、昼の月面温度は100度を超えるため、機器の半導体が損傷する恐れがあるからです。スリムは20日の月面着陸成功後、太陽電池に太陽光が当たらず活動を停止していましたが、29日になってようやく活動を再開しました。ただ、月面温度が100度を超えますから、長くは活動できず数日間の“命”とみられます。