キャスターの辛坊治郎が3月12日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。厚生労働省所管の独立行政法人労働政策研究・研修機構が11日発表した推計で、2040年の就業者数が5768万人になり、2020年と比べ956万人減るとの見通しが出されたことを巡り、「やるべきときに、やるべきことをやってこなかったツケだ」と苦言を呈した。
厚生労働省所管の独立行政法人労働政策研究・研修機構は11日、経済がゼロ成長で推移して女性などの労働参加が進まない場合、就業者数が2040年に5768万人になるとの推計を発表した。2022年と比べ956万人の減少となり、少子高齢化が進む中で働く人の数も大きく落ち込む恐れがある。
辛坊)少子化対策では乗り切れない問題です。もう間に合いません。やるべきときに、やるべきことをやってこなかったツケです。今できることは、女性の労働力か高齢者の労働力をいかに確保するかですが、劇的に増えることはないというのが一般的な見通しです。そこで残る1つの手段が外国人労働者の導入です。
日本は法律制度が急激に変わっていて、実質的には外国人の単純労働者を受け入れる法律的な体制はできています。ただ、外国人の単純労働者を受け入れることを嫌う保守派の皆さんの反発を避けるため、政府は絶対にそうは言いません。言葉を代えて、ものすごく遠回しに「特定技能1号」「特定技能2号」と表現しています。
問題は、円安も含めて日本の賃金が他のアジア諸国に比べて劇的に高い時代は過ぎてしまっていることです。今はベトナムやインドネシア、フィリピンなどから働きにきてくださっていますが、5年先、10年先に果たしてその人たちが働きにきてくださるかは疑問です。その人たちが働きにこないということになれば、2030年代から2040年代初頭にかけて日本ではさまざまな社会制度が次々に壊れていく局面を迎えるでしょう。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)